前回の大阪出張で、正倉院展と木梨憲武展へ行き、そのとき目にしたビラで、秋は「Hello Kitty展」へ行くことは決まっていた。京都の京セラ美術館は、思いのほか大混雑だった。今年50周年を迎えたキティは、私と同い年である。
展示室に入ると、歴代のキティグッズが色分けされ、窓枠を模したオブジェに所狭しとデコられていた。
特に80年代のコーナーで、私の足が止まる。赤がメインの、見慣れたキティ。あのお弁当箱、持っていた。箸箱も、確かあの水筒も。小学生だった私の記憶が、鮮やかに蘇ってくる。
35周年のキティを見て、ああ、あの年私は35歳だったなと思う。同い年というつながりが、妙な親近感を生む。キティと一緒に歳を重ねてきたのだ。
それにしても、キティはなぜこんなにも長く愛され続けているのだろう。世界中のブランドとコラボし、ご当地キティになり、あらゆるキャラクターと共演する。
口のない顔。大きなリボン。目と鼻とひげ。それだけで、何にでもなれてしまう。アンパンマンでもドラえもんでもない、この圧倒的な自由度。ビジネスにもマスコットにもプレミアにも、どこにでも溶け込める存在。
生まれた時から、こんな世界を想像していたのだろうか。ビジネスが先か、キャラクターが先か。答えは分からないけれど、会場にいる人々を見れば、その理由の一端が見えてくる。老若男女、本当に様々な世代がいる。50代は昭和のキティを懐かしみ、20代は平成のキティを楽しむ。誰もが、自分のキティを持っている。
70歳のキティは、どうなっているのだろう。同い年として、そんな疑問が湧いてくる。これからキティを見るとき、私はきっと「進化の歴史」として眺めてしまうに違いない。
フォトスポットは混みすぎてスルー。ギフトショップも長蛇の列でスルー。サンリオキャラクターのクレープワゴンも、列が長すぎるためスルー。それでも、自分の50年と重なるキティと共鳴でき、満足度の高いHello Kitty展であった!
次は、腸活ランチ~京都駅周辺編へ。
続く。
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