映画『グリーンブック』(2019)鑑賞。

 第91回アカデミー賞作品賞受賞作品で、昨年、上映期間を逃し、いまさらながらの鑑賞となりました。『最高のふたり』を彷彿させるような映画でした。

 1962年、天才黒人ピアニストが、粗野なイタリア系用心棒を雇い、黒人専用ガイドブック(グリーンブック)を頼りに、あえて差別の色濃い南部へコンサート・ツアーへ繰り出す8週間の実話に基づくストーリーです。

 天才黒人ピアニストは、運転手と少しの世話をしてくれる人を募集していて、ちょうど仕事を失っていたイタリア系の中年男を喧嘩が強いという理由で雇うのです。そんなたまたま出逢った、人種も価値観も何もかも違い過ぎる二人の旅が始まりました。

 その二人がだんだんと歩み寄っていく様子が胸アツです。違いのある二人だからこそ、お互いに尊敬できるところが、尊重になったり、チームワークになって、ピンチを切り抜けたり、違いがあるからこそミラクルが起きたりして、映画の冒頭と最後のシーンでは、たった8週間なのに、二人とも別人となって戻ってきました。そこがニヤっとしてしまうところです。

 旅は人を変えますね。そして、自分と違う人のことを受け入れることでしか、得られないものがあるんだと思います。二人は演奏旅行をするという目的があったからこそ、歩み寄る必要性があったとも言えますが。

 私自身の仕事にも重ねてみると、目的があるからこそ、コーチングを通して出逢う人たちが沢山いて、その方々のお陰で、自分が磨かれていったということなんだと思います。

 違いから学ぶこと。だからこそ、本当の自分が発揮されること。同じところにいるのではなく、自分が役立つところで活躍することが、自分を見出すことなのかもしれません。