宇宙は、他人の口を借りる

先日、「新世界は、外にあったわけじゃなかった」という記事を書いた。

角野隼斗さんのコンサートで聴いたドヴォルザークの《新世界より》と、知らない人へ向けて書いたら初めて届いた、という体験について書いた記事だ。

その記事を書いた後から、何かが来ている。


頼んでいないのに、来た

ある人は「人生ブラボーです」と言った。

ある人は「芸術って評価するものじゃなくて、受け取るものなんですね」と言った。

ある人は「そういう見方があるんですね」と言った。

私は「感想ください」とは言わない。「褒めてください」とも言わない。言わなくても、言いたくなった人の口から出てくるものが、本物だと思っているから。

だから、来た言葉の重さが違う。


ナイジェリアの、アリエル先生

その日、いつもの英会話の先生が当日キャンセルになった。代わりに入ったのが、ナイジェリアの先生だった。

名前は、アリエル。

画面越しに現れた先生は、最初、少し不機嫌そうに見えた。フィリピンの先生によく感じるような、にこにこした空気とは違う。どうしようかな、と思った。


でも私は言った。「アリエルって、マーメードね」と。

その瞬間、先生の表情が変わった。そこからべらべら話し始めた。「同じ名前だけど、私はちっぽけなアパートに住んでるのよ」みたいなことを言いながら、笑いながら。あ、面白い先生だ、と思った。


記事は、用意していた。シェアするかどうか迷っていた。でも、シェアすることにした。

タイトルからして、「いいタイトルね!」と言われ、

私が読み終わった後、こう言った。

"I feel like I should give you a standing ovation."

(立ち上がって拍手したい気分です)


そして、

"You should be more known."

(もっと知られるべきです)


ちょっと待ってほしい。

いつもの先生がキャンセルになって、たまたまナイジェリアの、アリエルという名前の先生が入って、その先生に「新世界」の記事を読み聞かせたら、スタンディングオベーションをくれた。

宇宙、やりすぎじゃないですか。


レッスン後のメッセージもくださった。

"You Brought So Much Life."

英会話レッスンというよりも、人生のレッスンになった。(笑)

ライフコーチである。


因数分解と、同じ頭

でも笑いながら、少し立ち止まる。

思えば私は、学生の頃、因数分解が得意だった。バラバラに見える式の中から共通の構造を見つけて、まとめていく。あの頭の使い方と、今やっていることはたぶん同じだ。

別々の人から、別々の言葉で届いたものを、「これ、同じだ」と見抜く。点と点をつなげて線にする。出来事を文脈で読む。そうやって人生を読み解きながら、ここまで来た。

宇宙がメッセージを送っているとしても、受け取れるかどうかは別の話だ。そしてたぶん、受け取った後に動くかどうかも。


人生が動く前には、誰かが先に言っていた

こういうことは、初めてじゃない。

マクドナルドからアパレルへ、まったく業種の違う転職をした時も。店長になった時も。20年前に独立した時も。振り返ると、人生が少し動く前には、なぜか誰かが先に言っていた。

示し合わせたわけでもないのに。頼んでいないのに。

宇宙が他人の口を借りて話している、とまでは言わない。

言わないけど、もう言ってる気がしている。

最近届いているものも、そういうものなのかもしれない。

🖊 こちらの記事にスタンディングオベーション👏

0コメント

  • 1000 / 1000