AIが見つけてくれた祖父の映画館─ChatGPTで家族の歴史を辿る旅

 なぜかふと思い立って、ChatGPTとDeepSerchで、祖父母の足跡を辿ってみることにしました。

 祖母については比較的簡単でした。1960年代に東京都議会議員を務めていたため、WikipediaやWEB上の記録から情報を見つけることができました。

 一方、祖父については手がかりが限られていました。分かっていたのは、映画館を経営していたこと。母から聞いた「ミリオンセンター」という名前。そして、かつて「アド街ック天国」の昔の映画館特集で取り上げられたことがあるという記憶だけ。


ChatGPTが見つけた写真

 ChatGPTに検索を依頼すると、一つ一つ丁寧に調べてくれました。そして驚いたことに、ネット上から映画館の写真を発見してくれたのです。区報の歴史特集に掲載されていたものでした。

 母に見せると「そうそう、これよ!」と驚きの声。さらにAIで動画化すると、写真に写っていた自転車が動き出す不思議な体験もできました。カラー化も試してみましたが、実際の色と合っているかは定かではありません。

AIが広げる探索の可能性

 DeepSeachを使うと、さらに多くの情報が見つかりました。母に確認したところ、それらの情報も正確で、本当に驚かされました。

 私が自分でGoogleで検索しようとしても、どんなキーワードを入れればいいのか見当がつきません。持っている情報が限られていると、検索は難しいものです。

 ところがAIは違いました。「こういう方向で調べてみましょうか?」と提案しながら、まるで好奇心に駆られた探偵のようにどんどん踏み込んで調べてくれるのです。まさにファミリーツリーを辿る体験でした。


デジタル時代の記憶

 今の時代なら、誰もがSNSで発信できるため、100年後でも簡単に足跡を見つけられるでしょう。

 しかし、明治・大正生まれの祖父母の記録がこうして見つかったことには、孫として深い感動を覚えました。これが文字通り「歴史に名を残す」ということなのだと、改めて実感した出来事でした。

 テクノロジーが、私たちと過去を繋いでくれる。そんな時代に生きていることに感謝します。