Day 2 セブ島滞在記:文化と歴史が織りなす南国の魅力

昨夜は激しい雨音を聞きながら就寝しましたが、今朝目覚めて天気予報を確認すると、雨マークがすっかり消えて晴れマークに変わっていました! 初日の観光はソロトリップ。セブに来たら必ず訪れたいと思っていた「サントニーニョ教会」へ向かう計画です。


初のGrabは、パンクから

まず、空港近くのホテルからセブ中心地にある本日のホテルまで移動するため、「Grab」というフィリピン版のUberでタクシーを手配しました。すぐに車が見つかったものの、直前になって「パンクしたのでキャンセルしてください」とメッセージが届き、仕方なく再度予約。今度は女性ドライバーが迎えに来てくれました。ちょうど朝の通勤ラッシュの時間帯で、セブ名物(?)の大渋滞に巻き込まれ、車内で30分以上過ごすことに。それでも、ドライバーが空調とファンをしっかり回してくれたおかげで、快適に乗車できました。

フードコートでランチ

ホテルに到着後、チェックインまでは時間があったため荷物だけ預けて、隣接するショッピングモールのフードコートで昼食を取ることに。モール内には本当にたくさんのお店が並んでいましたが、その多くが「チキン」。(笑) その中で「チキンと焼きそばとご飯」という、無難そうな組み合わせを選択。料金は196ペソ、日本円で約510円。しかもコーラ付きです。私はコーラを飲まないので「水に変更できますか?」とお願いしたところ、残念ながらそれは無理とのこと。仕方なくコーラを受け取りました。周りに子どもでもいればあげようかと思いましたが、結局見つからず…。食事は意外と美味しく、ほっと一安心。飲まないコーラは小さなボトルだったので、鞄にしまっておくことにしました。


対照的な街の表情

昼食後、いよいよ「サントニーニョ教会」へ向かいます。再びGrabを使って車を手配すると、今回は年配の男性ドライバーが到着。「今日がセブ観光初日なんです」と伝えると、運転中にいろいろ話しかけてくれました。ただ、彼の英語は聞き取りにくく、そもそもあまり得意ではない様子。公用語なのに人によって差があるのだな、と少し不思議に思いました。それでも、楽しく会話ができたので「コーラ、飲みますか?」と渡してみると、「YES」とのこと! ランチを食べ損ねていたそうで、「これでお昼を楽しんでくださいね」と思いながら差し上げました。無駄にならなくて良かったです。

さて、セブの道路事情ですが、これがなかなかの「カオス」。鉄道がないため、移動手段は車かバイク、または「ジプニー」と呼ばれる現地の乗り合いバスのみ。車線も曖昧で、信号もあまり見かけません。それでも秩序が保たれているのが不思議です。車窓から眺める景色も興味深く、高層ビルの谷間を抜けたと思ったら、すぐにトタン屋根の家々が並ぶエリアに出たり、ほんの数百メートルの移動で、発展と貧困が共存する街のコントラストを目の当たりにし、胸が少しざわつきました。


祈りの声が響く教会にて

サントニーニョ教会に到着すると、昨日の祭りの余韻がまだ残っているのか、大勢の人々で賑わっていました。やっとの思いで迷い込んだ教会内の横に長いベンチはどこも満席。それどころか、広場や教会の外まで人があふれ、フィリピン人の深い信仰心を垣間見ることができました。

広場にはイエローとオレンジの旗が風になびき、祈りの声とゴスペル音楽が混ざり合い、独特な雰囲気を醸し出しています。スペイン統治時代から受け継がれたカトリックの伝統が、現代フィリピンの生活にもしっかり根付いていることを実感しました。ヨーロッパのいろいろな教会を訪れていますが、こんなにも開放的な形で、地元のお祝いにツーリストも紛れ込んでしまっても大丈夫なのは、フィリピン人の懐の広さでしょうか!


タイムスリップしたような美術館

教会から900メーターのところにあるカーサ・ゴロルド美術館では、19世紀の裕福な家庭の暮らしぶりを目の当たりにしました。あまりの美しさに、観光に来ていた子供まで「Wow!」と感動の声をあげていました。スペイン風の重厚な家具、繊細な装飾が施された食器類、当時の衣装。植民地時代を生きた人々の物語を静かに語りかけてきます。

美術館のギフトコーナー付近でほのかに漂ってきたコーヒーの香りに心を引かれました。どこか懐かしい香ばしさをたどると、1階にはカフェが併設されていました。展示を見て歩いた後の心地よい疲れを癒やしたく、コーヒーを飲むことに。

オーダーしたアイスコーヒーは、期待以上に香り高く、マイルドでありながらコクの深い味わい。豆の焙煎が絶妙で、苦味と甘味のバランスが見事でした。サイズもグランデほどのたっぷりさで、ゆっくりと時間をかけて飲み干しました。


中庭での民族舞踊との偶然の出会い

コーヒーを飲み終えたころ、外から太鼓のリズムが聞こえてきました。興味を引かれ中庭に出てみると、偶然にも民族舞踊に遭遇。太鼓を打ち鳴らす音が響きわたり、そのリズムに合わせて踊る女性と子供たちの姿が目に飛び込んできました。

彼らは、段ボールで作られた盾を手にし、カラフルな民族衣装に身を包んでいました。子供から大人まで、前後に身体を揺らしながら一体となって踊るその姿は、どこか原始的でありながら力強さを感じさせます。太鼓のリズムは徐々に高まり、リーダーと思われる女性が繰り返し発するマントラのような声が、不思議な空気感を場全体に漂わせていました。中には、よちよち歩きの3歳ほどの子供が懸命に踊る微笑ましい姿もあり、思わず笑顔にさせられました。

グローバル化が進む今の時代でも、こうして地元の伝統がしっかりと守られていることに感動を覚えます。本当に偶然の出会いではありましたが、アジアならではのエネルギーを肌で感じる、心に残るひと時となりました。


めちゃ混んでる! ラッシュアワー

ダンスの余韻を味わいながら、最後のミッションに挑むことに。ホテルまでの足として呼んだのはまた「Grab」。ドライバーが見つかるまで少し時間がかかり、さらに迎えに来てくれるのに20分ほどかかりましたが、その分ありがたさも倍増です。迎えに来てくれたのは若い男性で、車のシートは改造されており、黒地に白の模様が重なり合うモダンなデザインが印象的でした。途中、渋滞にはまると「So traffic」と声を上げる彼。夕方の帰宅ラッシュ真っ只中に巻き込まれたようです。(笑)


ラグジュアリーホテル

ようやくホテルに戻ると、エントランスではアジアらしいアンソリウムなどの花々や草木を巧みにコーディネートした巨大な生け花が出迎えてくれました。そして、部屋に入ると、そこはもはやフィリピンではなく、まるで東京のラグジュアリーホテルのような洗練された空間が広がっていました。

フィリピンを歩く中で感じたのは、貧富の差の大きさです。トタン屋根の家々、いつ完成するのか見当もつかない建築現場。その一方で、このホテルは「City」そのもの。きらびやかな空間が広がり、従業員も丁寧に教育されている印象を受けました。困っていると、笑顔で「ご用件は?」と声をかけてくれる親切さも心地よいです。

特に印象的だったのは、レセプションの女性たち。髪をきっちり束ね、しっかりとメイクを施し、ミニスカートの制服で完璧に装った姿は、まさにプロフェッショナル。しかし、その完璧さが少し「お高く留まっている」ようにも見えますが、これがCityの在るべき姿なのか?

このコントラスト――街の喧騒や素朴さと、ホテルの洗練された世界。このギャップこそが、フィリピンという国が持つ不思議な魅力のひとつなのかもしれません。


夜は、ホテルに併設されている、アラモアナショッピングセンターのチャイニーズへ。絶対に外れないでしょう。(笑) あんかけチャーハンと青菜をいただきました。かなりヘルシー料理ですね。

そして、21:15~1D1U Campの皆様へ Cebuからのライブ配信を楽しんでいただくことにしました。外の街へ繰り出そうと思っていたのですが、wifiでZoomはちょっと難しそうだったので、結局部屋での配信となりました。こちらの日記に書いたようなことを話ながら、疑問をその場でChatGPTを使い、解消していくという、勉強の時間となりました。植民地の歴史、貧富の差の理由、これからのフィリピンのポテンシャルについてなどです。ChatGPTとこうして、実際に見たことをリアルタイムでぶつけられるのはとても勉強になります。今までだと、ガイドの言うことを聞いて、「へぇ」で終わっていましたが、自分で感じた疑問を解決してくれるのは有難いです。


これまでの旅行で、ヨーロッパとアジアの違いを改めて実感し、文化や歴史の奥深さを感じる旅となりました。

特に、セブ島では南国ならではの景観とともに、発展途上国ならではの社会問題や人々の明るさを体験することができました。日本の平均年齢が約48歳なのに対し、フィリピンの平均年齢は24歳。街を歩いても若い人たちの活気を感じます。

また、旅行中は歴史や文化を知るたびに新たな疑問が湧き、それを調べていくことで学びが深まります。今回の旅も、現地の人々との交流や新しい発見を通じて、これまで知らなかったことを多く知るきっかけとなりました。Day 2 はフィリピンの歴史を辿る日となりました。明日はいよいよ、英会話の先生と合流です!