初対面の先生に、日本語教科書なしの即興編。

今朝のオンライン英会話レッスンは、いつもの先生がキャンセルになり、急きょ代行講師の方を担当することになりました。

一瞬「残念」と思いきや、日本語講師デビューを控えた私にとって、絶好の実践チャンス!

「最近日本語教師として登録したんです。デビュー前に教える練習をしたいので、今日は私が日本語を教えますね!」

フィリピン人の先生にそう提案すると、とても嬉しそうに引き受けてくれました。ところが、共有したテキストのリンクが開けないというハプニングが発生。急遽、テキストなしで「道を尋ねる」のレッスンを即興で進めることになりました。


画面を開くと、いきなり目に飛び込んできた練習問題が「お土産コーナーはどこですか?」。

…いや、いきなりそこ!?と心の中でツッコミを入れつつ、まずは基本の「〜〜はどこですか?」のパターンをいくつか提示してみることに。すると先生から「じゃあ、『近い駅はどこですか?』はどう言うの?」と積極的な質問が飛んできました。

「『近い』は near。だから near + station で『近い駅』だよ」と伝えると、先生もすぐに「近い駅はどこですか?」と言えるように。


そんな調子で楽しく進めていったものの、当然ながら20分では単元が終わりませんでした。簡単に「ネクストページ、プリーズ!」とはいかないものです。


それにしても、テキストなし・完全初心者・突発的なスタートという、ある意味一番ヘビーで実践的な状況でのレッスン。終わってみて、大きな気づきがいくつもありました。

特に感じたのは、単語や文法を一生懸命言葉で説明するよりも、例文をいくつか並べて見せる方が、相手の中で勝手にルールが見えてくるということです。

「どこですか」を1つだけ教えるより、

レストランはどこですか?

駅はどこですか?

一番近い駅はどこですか?

と並べることで、「あ、場所を聞くとき全般に使えるんだな」と感覚で掴んでもらえる。「どれですか」も同じで、「一番人気のTシャツはどれですか?」「おすすめはどれですか?」と重ねて見せることで、英語での回りくどい説明を省いてもパターンが自然と伝わっていくん。

また、相手からどんどん質問が出たのも大きな収穫でした。教える側が「これくらい分かるだろう」と思っているポイントで、学習者はきっちり立ち止まる。質問を受けて初めて「あ、ここで引っかかるんだ」というリアルなつまずきが見えてきます。


「これは安くなりますか?」ってなんて言うの? という質問が出たのも面白かったところ。日本では日常的にあまり使わない表現でも、相手の文化圏や旅行目的によっては何より重要な言葉だったりする。教科書だけでは見えてこない「その人が本当に使いたい日本語」を引き出せた瞬間でした。


今回の学びを整理すると、今後のレッスンの基本テンポが見えてきます。

  • 基本の文型を1つ出す
  • 例文を3〜5個重ねて見せる
  • 相手にも自分で例文を作ってもらう

初心者には、英語を交えながら進めると、(Japanese → simple English → example → repeat)の流れをつくる補助輪としてとても効果的だと実感しました。

初対面の先生に、教科書なしの即興を経験できたおかげで、なんだか少々のトラブルでは動じない日本語講師になれそうな気がしています。かなり手応えのある、20分間でした。