ひとり用サイズのクリスマスツリー<リベンジ編>

 先月購入した20㎝のミニコニファーで、小さなクリスマスツリーを作っていた。けれど、今年のパーティーバーレル会の飾りとしては、少し物足りない。

「枝ものを買って、生け花のようにアレンジしたらどうだろう」

 いくつかの花屋を巡り、満天星つつじの白く塗られた枝を見つけた。美しい。でも、1本だけでは、逆に難しい気がする。

 ふと思いついて、UNIQLOフローリストをチェックしてみた。

 そこで見つけたのは、花瓶の中にさりげなく挿されていた、驚くほどふさふさの枝。これなら、クリスマスツリーが作れるかもしれない。

330円?!

水やりの心配もなく、来年もこの方法で探そう。即決だった。


 家に帰り、IKEAの花瓶を取り出す。以前、縁をゴールドにアレンジした、ガラスの透明感が美しい花瓶。

 枝を挿してみると——剣山もなしで、ピッタリと収まった。まるで、この枝のために用意されていたかのように。

 深夜2時。不意にスイッチが入り、飾りつけを始めた。ミニオーナメントをひとつずつ吊るしていく。小さな松ぼっくり、小さなサンタクロース、雪だるま。少し器用さが必要だったけれど、手を動かしているうちに、静かな没入感が訪れる。

 IKEAの虹色ライトを2本、枝に絡ませる。青、緑、紫、黄色——色が変わるたびに、部屋の空気が変わる。高さ45㎝。小さいながらも、しっかりとしたボリューム。モバイルバッテリーをつけて、ずっとピカピカと光らせている。

 そして、最後の仕上げ。テーブルの周りに、小さなクリスマスのミニチュアフィギュアたちを並べた。サンタクロース、トナカイ、雪だるま、天使——それぞれが、このツリーを囲むように集まっている。まるで、小さな村のクリスマスのよう。

 大きなツリーも素敵だけれど、きっとひとり用サイズが、今の時代にあうような気がする。330円の枝ものと、いつもの小物とライトでつくるクリスマスツリー。枝は毎年あたらしい。

 ガラスの花瓶に挿された緑の枝、虹色に光るライト、小さなオーナメントたち、そしてテーブルを囲む愛らしいフィギュアたち。出来上がってみて、こんなのが作りたかったのだと気づく。これもまた、ささやかなラグジュアリー。

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