なんでもない夕方に、奇跡は起きる

英会話の帰り道。小腹が空いていたので、IKEAでホットドッグを頬張り、食料品売り場をぶらりと眺めたあと、新宿駅へと続く地下通路を歩いていた。外を歩いてもよかったのに、なぜかその日は地下を選んだ。

ふと、視線が絡んだ。

「え?」

北陸の方だし、まさかこんなところに——そう思った瞬間、向こうから声がした。

「ひとみさん?!」

今年の初めまで1年間セッションをしていたクライアントさん。まさかの、ばったり再会だった。

彼女は日帰り東京出張の帰り、羽田空港へ向かう途中だという。さすが、マイラー。羽田空港なら私の帰路と方向は同じ。私に会ったことで、私の推奨するルートでの羽田空港行きとなった。カフェでゆっくり話す時間はなかったけれど、移動しながら言葉を交わした。

「最近、よくこういうこと起きるんですよ!」

彼女がそう言った。

私も同じだった。音声通話のコーチと10年ぶりに対面でお会いした。10年以上前のクライアントさんから届いたメール、そしてEtsyでの購入。久しぶりのご縁が、また新しい形でつながっていく。

彼女は今週のメルマガ、「Be Think Do Have」を読んでくれていた。共感したと、嬉しそうに話してくれた。


これは偶然ではない。必然だ。

この再会を引き寄せたのは、きっと"在り方"だった。


昨年、100万マイルの旅を制覇した彼女の波長と、海外発信へシフトし始めた私のいま。世界を旅する者同士の周波数が、ぴたりと重なったのだろう。

そういえば、セッションで話していたことがある。

「いつか、海外ひとり旅をする同士で、一緒に旅したら面白いですね」

その日は、もうそう遠くないのかもしれない。