世界線の転換と、モクモクの至福

 ずっと家に籠もり、新しい世界線へと踏み出す準備をしていた。ChatGPTと共にHPをリニューアルしながら、次の展開を模索していたが、先日、ふと気づいてしまった。

 同じ世界線の中で違うことをしているだけでは、実は何も変わっていなかったのではないか、と。けれど、それは決して無駄ではなかった。未完了だったことを一つずつ片づけていくうちに、ようやく見えてきたものがあったのだ。

 世界線を変えるには、ターゲットを変える必要がある。

 これから狙うのは、ある意味"投資家"。(笑) 一人で完結するビジネスの枠を超え、次のステージへと進む時が来たのだと、霧が晴れるように気づいた。

 とはいえ、どんなに考えごとに没頭していても、ジムのスチームサウナだけは欠かさない。ここだけは、変わらぬルーティンだ。モクモクが足りないときは、床に水を撒く。すると、まるで綿あめ機のように、ふわり、ふわりと白い雲が湧き上がる。トクトクと静かな音を立てながら、やがて50センチ先も見えなくなるほどの濃霧に包まれる。


 閉館時間30分前。サウナには誰もいない。このモクモクを独り占めする瞬間が、たまらなく心地よい。

 思えば、自分に足りないものを見つけては努力し、身につけてきた。その繰り返しの人生だった。最終コーナーは、「自炊への挑戦」。(笑) それもクリアした今、ようやく自分を認められるようになった。

 50歳を目前に迎えた節分の夜。父の86歳の誕生日でもあるこの日、温泉に浸かりながら、ふと頬が緩む。

 「ここまで来たなぁ。」

 湯気の向こうで、静かにそう思った。