ユベール・ロベール-時間の庭 @国立西洋美術館へ行ってきました。
街で見かけるポスターの絵で、「行きたい!」と思いました。
日本で、初期から晩年まで観られるのは初とのこと。
なので、ロベールという名前を知らなかったのですが、
こんなに魅かれるなんて、何かあるのだろうか? とも思ったのです。
それに、「時間の庭」という副題もかなり気になりました。
街で見かけるポスターの絵で、「行きたい!」と思いました。
日本で、初期から晩年まで観られるのは初とのこと。
なので、ロベールという名前を知らなかったのですが、
こんなに魅かれるなんて、何かあるのだろうか? とも思ったのです。
それに、「時間の庭」という副題もかなり気になりました。
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金曜日の国立西洋美術館は20時までということで、
夕方になってから行きました。
日本人にはあまりなじみのない名前・・・
事前情報として、少しサイトを読んでから行きました。
ポンペイやヘルクラネウムの遺跡発掘に沸いた18世紀、
フランスの風景画家ユベール・ロベール(Hubert Robert 1733-1808)は
「廃墟のロベール」として名声を築きます。
遺跡と自然を融合したような風景画ということで・・・。
ポスターの絵を見ると、光と影のコントラストと、
涼やかな自然、また、なぜかその奥にピラミッドが見えるという
幻想的で、ロマンチックな絵だと感じました。
18世紀となると、音楽家のモーツアルトとかぶっています。
音声ガイドを聴いていると、ロベールの出展していた
サロンに、5歳のモーツアルトが演奏を披露したそうです。
18世紀ってなんて素敵な時代なのでしょう!
というところもありながら、ロベールが、
晩年の革命期に繋がれた牢獄で描いた貴重な皿絵もありました。
処刑されそうになったらしいのですが、
別人の「ロベール」が呼ばれてしまって、
処刑をまぬがれたという逸話もあるようでした。
さて、展示会場へ。
国立西洋美術館って、どんどん地下に入っていくんですね。
2階、3階と上がっていく美術館がほとんどの中で、
下がるっていうのは、それだけでもなにかそそられますね。 笑
絵画は、赤チョークのようなもので描かれた素描と
油絵などがありました。
モチーフがローマの古代遺跡。
コロッセオや神殿、凱旋門などが多く描かれていました。
そして、そこに18世紀の「洗濯女」がいたり、
「羊飼い」がいたり、「子供」がいたり・・・、
現実的な生活そのものが見えたり、
「自然」というあるがままの美しさも見ることができました。
つまり、「時間の庭」という副題は、
説明文にあったこの記述のことを言っているのだと分かりました。
自然と人工、空想と現実、あるいは想像上の未来と幸福な記憶を混淆させ、
画家が絵画と庭園の中に作り上げたアルカディアの秘密に迫ります。
そうなんです。
画家の空想の世界。
ローマとフランスが交じっていたり、
穏やかな小川の奥には、滝があったり、
遺跡の中に18世紀の人々と古代ローマ人がいたり。
でも、それが見事に融合されているという!
過去と現在、想像上ということは、未来も1枚の絵にあって、
その、融合感が、違和感なく輝いて見えるのです。
光と影の陰影が、鮮やかに古代遺跡を映し出しているのです。
「時間の庭」
時間が経った古代遺跡にスポットを当て、自然と人を配置させ、
変わらない本質的なものを何か伝えているのではないかと思いました。
古代からのつながりを、現代の私たちも体感できるような、
夢想の世界なのだけれども、なんかそこにいるような・・・
時空を超えた、不思議な感覚を体感した気がします。
お土産に気に入った絵ハガキを買いました。
ローマへ行きたくなってきました。
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