『聞く力』―心をひらく35のヒント (文春新書) 阿川 佐和子

最近、ジムのサウナのなかで、50代後半と見られる人に
話しかけられて、普段どおりの聞き方をしていったら、
いつもよりもサウナに入る時間が長くなってしまって、
いつ、立ち上がろうか? と困ったことがありました。
サウナですから、のぼせるという理由でです。

結局、ここで終わらせようと思える瞬間に、
おもむろに立ちあがったら、その人も一緒に立ちあがりました。(笑)


「部屋の埃って、いつも同じ場所に溜まるわよねぇ」という
相手のセリフから始まった会話でした。
そんな「埃」の話から、気づいたら相手の話を広げながらも、
私的に、埃がたまる理由は、こうではないかという意見も入れながら、
相手を承認していたという自分を客観視して、昔の自分と随分変わったなぁと
聞く力がアップしていることを感じました。


そんな体験をしたばかりもあって、私の『聞く力』は、
どのような変遷で、変化したのだろう? と自分を振り返ってみたいと
思い始めたところだったのです。


そして、先日の出張の時に、品川駅の新幹線改札を入ったところにある
小さな本屋で、『聞く力』を買いました。


毎日、コーチングセッションをしているので、聞く毎日です。
題名だけで手に取りました。


阿川さんが、インタビュアーとして、気づいていったことを
すべてエピソードで書かれた本で、とても読みやすかったです。
逆に、こんな全部がエピソードで語れるなんて!!!と、安心しました。

安心したというのは、私は、エピソードで語ることしかできないので、
いつまで経っても体系だてることができない自分を責めていたところも
あったからです。

こうして経験から、目次としてまとめていきながら、
自分の大切と思っている視点をまとめる形式もあるなぁと感じたのです。

ああ、これでは、全く『聞く力』がどうだったのか? という感想を
外れて、脱線しちゃいましたけどね。


「会話は生ものと心得る」というフレーズが、一番響きましたね。
また、質問は1つでいい、というのも納得です。
相槌も大事だけど、いつも同じだと「なんか言ってよ!」となるのもそうですしね。
会話の中での「あるある」が沢山書かれていました。

特に、私は聞く仕事をしていると言うのもあって、
35個のヒントが全部「あるある」でした。
過去の私が読んだら、「え? そんなところまでできないよ~」と思うかと。
それ以前に、問題にもなっていないことなのかもしれません。


「聞く」を意識しているから、問題になることなのだと思うのです。
その問題を一つ一つ改善していくことで、全然引き出すものが変わっていく。
「できたらいいな」とよく言われる「深い会話」になる。

サウナでの会話は、単に「やり取りが楽しかった」と思いました。
なんて言うんでしょう、ラリーのような。

聞き方は、言い方とも言えますね。
受け取り方、解釈へもつながる。

私も「聞く」について、いろいろ思っていることがあるので、
次は、カウンセラーの人が書いた「聞く」系の本を発注してみました。
記者とかインタビュアーの人の「聞く」本との違いはあるのか?
きっと同じところもたくさんあると思いますが「違い」もあったら
面白いだろうなという期待もしながら。





★おまけ 
明治神宮へ行きました。
西陽がとても綺麗でした。