わかったよ~。勝手にやりなさい。お母さん、知らないから。

 先日セッションで、クライアントさんのコミュニケーションのパターンというものが段々見えてきて、例えて言うならば、「相手がシャッターを閉めたら、自分もシャッターを閉める」傾向にありました。

 なぜ、それが分かったのかと言うと、私もそういったことがあったからなのです。昔、私は仲の良かった友達でも、3年くらい経つと、1回の喧嘩みたいなことで縁が切れてしまうということを、何度か繰り返していました。
 一方、ずっと友達でいられる人もいるから、その違いは何だろうか? と考えていたのです。

 ある日、妹とそのことについて話していて、私との違いに気づいたのです。私は相手から去っていったら、私もシャッターを閉めると言うと、「え?!」と驚かれました。妹は、「私は相手がシャッターを閉めても、最後までは閉めないよ。もし相手が戻ってきたら、ガラーっとシャッターを開けるしね」と。
 その言葉に安心感を抱き、心の温度が少し上がったのを感じました。

 私は、寂しがり屋だと自分のことを思っていたのですが、自分がシャッターを閉めるから、寂しがり屋に自分を追いこんでいたことに、まざまざと気づかされました。それからは、ずっとシャッターを開けている人でいようと決めたのです。そうすると、自分が発する言葉も変わってきましたし、寂しがり屋でなくなりました。ずっと関係がつながっていた友達は、シャッターを開けておける安心感のある人たちであることにも気づきました。




 その話をクライアントさんにすると、「ハッ」とされて、娘さんとの会話を思い出されていました。

「お母さん、あっちいってて」と娘さんに言われると、「わかったよ~。勝手にやりなさい。お母さん、知らないからね」とつい口に出してしまうそうなのです。

 もし、シャッターが開いている人ならば、こんな風に言うのではないでしょうか。
「わかったわ。何かあったら呼んでね。違う部屋にいるからね」と。

 相手とつながりのある言葉を最後に言うようにしていくことで、相手は安心感を抱くものだと気づきました。

 独立して私が一番変わったのは、性格です。相手と続けようと思うタイプでないと、きっと独立しても続けることは難しいのではないかと思います。周りの人たちが、いろいろ気づかせてくれて、本当にありがたいことです。