ウディ・アレン監督作品 『ブルージャスミン』観賞しました。セレブ暮らしが夫の不祥事と自殺で一変。妹のところに身を寄せたジャスミンが、再起を図っていきたがっているところを描いた映画でした。そう、再起を図りたがっているけれど、やっぱりうまくいっていない・・・んです。
「姉さんは現実を見て見ぬ振りができるのよ」
と言った妹のセリフが印象的でした。
セレブ暮らしを継続したい見栄のため夫が浮気をしていても、結局最後の最後まで追求しないし、夫が闇の金を動かしていることを知りながら、そこも見て見ぬふり。
妹のところに身を寄せて、再起を図るために、歯医者の受付をやったり、パソコン教室に通ったり頑張るのですが・・・。結局、パーティーで知り合った男性にも見栄を張りまくり、嘘がばれて結婚の約束も破談に。
一方で、妹も姉に振り回されて、ひと悶着あるのですが、何と立ち直りの早いこと。今の幸せに向き合うことに戻って行かれました。姉と妹の描写がとても対照的でありました。
そんな妹にも「実業家と結婚することになった」と既に破談したあとも、見栄を張りまくり、泣き過ぎて目の下にマスカラがクマのようになって、汗びっしょりのケイト・ブランシェットの演技がリアルすぎて、ほんとにかわいそうな人なんだなと・・・・。
嘘をつく自分=ありのままでいると嫌われる。そんな思い込みなのでしょうか。なんで彼女にセラピストがついていなかったのかな? というのも、アメリカ映画としては謎でしたが、かわいそうに思いながらも、自暴自棄であり、ラストは、見ている者に結末を委ねる感じでしたが、私としてはスタートはそこからなんじゃないかなと思えるラストでした。
ウディ・アレンのコメディーなところを期待していくと、全く違う印象を受けてしまう、とても淡々とした映画でした。"That' life."と言う感じです。なんか皮肉も込められている感じで、それこそがウディ・アレンっぽい映画だと思いました。
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