ゴッホとモナリザが教えてくれたこと ——Etsy×AI画像生成の1週間

ChatGPTの画像生成が、また一段と進化しました。

生成に3分くらいかかるようになったのですが、その時間は、AIがいろんな要素を検索したり、検討したりしている時間のようです。

でも結局のところ、伝わり方を左右するのは、こちら側がどれだけ細やかにイメージを言葉にできるか、なんだと思います。

新しくデザインしたゴッホのダブルサイドトートで、それをあらためて実感しました。


「ルシヨンにあるセレクトショップの窓際に、2つのバッグが互い違いに吊るされている」

そうプロンプトを出してみたら、GPTはルシヨンらしい、赤土がひび割れたようなテラコッタの壁の色を、自分で選んで描いてきました。木枠の窓からやわらかい光が差し込んで、片方には濃紺の背景に赤いポピーと白いマーガレット、もう片方には黄色い背景に青いアザミと水差し、レモンを添えた静物。

正直、脳内で描いていたイメージ以上の仕上がりでした。

このバッグを持つ世界観も伝えたくて、モデルのモックアップをさらに細かく指定してみます。


「マネ地区にあるアートギャラリーから出てきたモデル。カバンの色に合う、生成り系のワンピースを着ている」

ギャラリーの黒いドアから出てきた彼女は、生成りのリネンワンピースを風になびかせて、一歩を踏み出しています。背景にはギャラリーの抽象画がぼんやり覗いていて、手にした水差しと果実の絵のバッグが、ワンピースの色にすっと馴染んでいました。


「パリのメトロのプラットホーム。モデル以外は、ぼやけている。モデルは、黒のシャツを着ている。それに合うスカートにして」

そう指定したら、GPTはバッグの中にある色のトーンから、キャメルのプリーツスカートを合わせてきたのです。片手をポケットに入れて、走り去る電車を横目に佇む姿は、もうそのまま雑誌の一頁みたいでした。

こういうところ、本当に思った以上のことをしてくれます。


そして、モナリザとフェルメールのダブルサイドトートを作ってみようかな……というアイデアが、なぜか降りてきました。理由はわかりません。

でも組み合わせてみたら、500年の時を越えて、この2枚の絵が同志みたいな不思議なつながりを結んでいるように感じられました。バッグのモチーフそのものが強いので、コーディネートはシンプルで十分に成立します。


パリの街角、黒いレザージャケットに白いTシャツ、黒デニムを合わせたモデルが、モナリザを片手に佇む一枚。もう一方には、フェルメールの絵にあるあの窓際の光を思わせる部屋で、たっぷりとした黒いワンピースを纏ったモデルを描かせてみました。鉛枠の窓から差し込む光、古い木の家具、金の額縁——仕上がったのは、まるで真珠の耳飾りの少女が絵から抜け出してきたみたいな一枚でした。

ここまでGPTの画像生成のクオリティが上がると、頭の中にあるイメージが、驚くほど早く現実世界にポンと立ち上がってきます。

この1週間、モックアップを見直しただけで、アクセス数は4倍に増えました。前からあった商品まで、クリックされるようになったのです。

「AIだから、自分の能力以上のことをしてくれる」——そんなふうに思いがちですが、実際にはAI時代であっても、最後に試されるのは人間の感性そのものなんだと思います。

かつてアパレルの店長として過ごした日々が、20年という時を経て、AIというレンズを通して、ようやく一本の線としてつながってきました。