ベランダの上にゴンドラが浮かぶ世界線で

新築入居から18年が経ったこのマンション。

いま、全体の大規模修繕工事の真っただ中にいます。

毎日、ベランダの外を上下に移動するゴンドラたち──

そう、私は「ゴンドラの見える生活」に突入しました。


そんな中、ついに我が家のベランダでも、高圧洗浄作業が始まりました。

その前に「すべて撤去してください」とのお達しがあり、

愛用していた花台2つは粗大ごみに。

そして私は、ミニベロを室内に駐輪する新しい住人スタイルへ。


本日、作業決行。

隣との境目にあるパネルが取り外され、簡易的なシートが張られたベランダを、

作業員の方たちが次々と渡り歩いていきます。

手すりの下、床、壁、あらゆる面を高圧洗浄で流していく姿は、

まるで「空中ベランダシャワー」のような光景でした。

とはいえ、ひとつ気になったのは、水垢問題。

洗うだけでは、水が乾いたあとにしっかりと白い筋が残るのです。

私はいつも通り、スクイジーで仕上げてピカピカに。

でも、おそらく多くの部屋では、水垢のついたままの日常に戻るのだろうな…なんて思ったりして。(笑)

スクイジーの後、ドアレールの溝には高圧洗浄の泥がぎっしりと。

そこはデッキブラシでゴシゴシ。やはり、最後の仕上げは自分の手で。

ただ、手すりの下にあった黒ずみがきれいに落ちていたのは、ありがたかったです。

ここ数年で、今が一番ベランダが綺麗かもしれません。

小さな解放感と達成感が、じんわりと心に広がっています。


それにしても、自分自身が新しいフェーズに進もうとしているこのタイミングで、

住んでいるマンションも全体の大修繕が行われているなんて。

偶然とは思えないような、深いシンクロニシティを感じています。


ただひとつ不思議なのは──

いま私のベランダを、作業員の方々が普通に歩いているという事実。

いつもひとりで過ごしていたあの空間が、

まるで一時的な“通路”になっている。

世界線が変わるって、こういう感覚かもしれませんね。


今もどこかで高圧洗浄シャワーの音が鳴り響いています。