「君たちはどう生きるか」が、アカデミー賞の長編アニメーション賞のニュースを朝みかけて、50分後には、シアターにいました。夏に上映していたので、もうやっていないかと思っていたので、一番近くの映画館でやっていてラッキーです。ジブリ映画をほとんど観ないタイプが、どんな感想を持つでしょうか?
【あらすじ】
牧眞人(声:山時聡真)は父親のショウイチの声で、夜中に目覚める。なんと、母親・ヒサコの居る病院が火事だというのだ。慌てて家を飛び出す父親に止められながらも後を追う眞人だったが、母は帰らぬ人となる。
時は流れて、父親はヒサコの妹であるナツコと再婚することとなり、眞人は父親とナツコの暮らす田舎の屋敷へと疎開する。親切にしてくれるナツコだったが、未だに母の死を受け入れきれていない眞人は、新しい環境にも馴染めず拒絶するような態度をとっていた。
そんな眞人に対して、屋敷の側で暮らすアオサギがおかしな挙動を見せ始める。人語を話し「母親が待っている」と囁くアオサギが、屋敷の側にある古い塔へと眞人を導くことになっていくのだった……。
この映画については、観客の間で様々な意見があり、理解に苦しむ人も少なくないようです。そのため、鑑賞する際にはある程度の知識が求められる、美術的な要素が強い作品と言えます。
私の印象としては、母を失った少年の内面的な旅と成長が主なテーマであり、彼が夢を見たり、時空を超えた旅を通じて、生きる意味や内面的な成長を探求する姿が描かれていると感じました。
ジブリ独特の不思議な生物たちも登場し、その点では大変興味深く観察しましたが、私自身は深い共感やカタルシスを得るには至りませんでした。理解はできたものの、完全には心を奪われなかったようです。
映画鑑賞後、様々なレビューを見て理解を深めましたが、中でも岡田斗司夫さんのレビューが的確でした。岡田さんのレビューは、映画の構成全体をネタバレなしで語っているのですが、私にとっては非常に参考になりました。
この映画は宮崎駿監督の自伝的な作品であり、彼の過去13作品の集大成として位置づけられています。そのため、ジブリ作品に馴染みのある人なら、作品間の繋がりやオマージュを楽しめるでしょう。映画は、宮崎監督自身の生い立ちやジブリ映画への回顧を織り交ぜながら、「自分はこう生きてきたけれど、あなたはどう生きるか?」という問いを投げかけている。宣伝なしでいきなり公開できたのも、巨匠だから。最後の映画くらい好きに作らせてくれという思いもあったのではないか、という考察でした。「ほー」となりました。
それで、私はどう生きるのだろうか…。
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