『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』汐見夏樹さんのこの恋愛小説は、単なる高校生の物語を超えた深い感動を与えてくれました。実は、この物語は映画化されていたようで、9月に上映されていたのです。とても残念に思うほどでした。
そして、汐見夏樹さんの最初のヒット作『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』も映画となっている情報を知り、今回はタイムリーでした。Kindleで『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』もダウンロードしましたが、映画を先に観ることになりました。
この映画のあらすじは、シングルマザーに育てられている女子高生が主人公です。お父さんは事故で亡くなってる設定です。
その彼女は、進路について母親との激しい口論の後、家を飛び出し、土砂降りの雨をしのごうと、ふとしたきっかけで防空壕に避難します。そこで、彼女は気づくと1945年6月の戦時中の日本へタイムスリップしてしまいます。混乱と驚きの中、特攻隊の若者に遭遇し、救助されるところから物語は始まります。
SFの要素を含みつつも、「私は未来から来ました」とは決して言わないので、物語に集中できます。(笑)
彼女が「なぜ特攻隊になるのか?」という深い疑問を抱えながら、特攻隊員が頻繁に集う食堂を手伝うのですが、観客に戦争と平和、そして人間の生き方について深く考えさせます。特攻隊員たちの生き様は、「どう生きるべきか?」という普遍的な問いを我々に突きつけます。
また、映画に描かれた空襲からの逃走シーンは、驚くほどリアルです。祖母が東京大空襲から逃れた話を思い出しました。彼女が妊娠4ヶ月で火の海を走り抜け、川に飛び込んだという壮絶な体験。スクリーンを見つめながら、その時の祖母の勇気と、母が戦後すぐの8月下旬に誕生した奇跡に心から感謝の念を抱きました。
そして、いつになったら、主人公は現代に戻るのだろうか? という話の流れも気になりながら、エンディングの伏線回収は涙なしでは見られません。後半、何度も涙をぬぐいました。最近映画でほとんど泣くことがなかったので、涙が大粒だったことに驚きました。(笑)
どうやら小説を読んだ方が、もっとスッキリ感があるそうなので、原作も楽しみです! 砂漠のような心にオアシスを。(笑)
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