昨年秋から上映していますが、いまだにロングラン上映のインド映画『RRR』をようやく観ることにしました。上映館、タイムスケジュールも少なくなっているので、木曜日ですがチケットを買うことに。そうしたら、たまたま品川の映画館は、木曜日が割引デーでした!
20:10からの回で観に行くことにしました。ということは、終わるのが23時確定です。『レジェンド&バタフライ』、『バビロン』も長かったですし、3時間は低山を登り切れる時間でもあります。この映画はどんな時間感覚がするのでしょうかね。アカデミー賞では、 Best Original Songを受賞しているらしく、映画館でポストカードいただきました!インド映画として史上初のアカデミー賞受賞らしいです!
あらすじとしては、1920年、英国植民地時代のインドが舞台で、インドのある村に住む少女が、英国人に買われていってしまう悲劇から起こります。その少女を奪回しようと、兄ビームが英国の館に突撃しにいくというストーリー。
攻撃の日まで、静かに身をひそめながら暮らしていた兄ビームでした。ある日、川の上の橋を走っている石油を運ぶ列車が爆発し、その下の川を小舟に乗って渡っている少年が危機に見舞われました。そのとき、たまたま橋の上にいたインド人ですが英国側の警察を務めているラーマ。川岸にいたビームと阿吽の呼吸で、その少年を助けることに成功します。そこから、ラーマとビームの友情物語がはじまるのです。
警察のラーマは、WANTEDの紙を持ちながら、指名手配中の男を探していて、逮捕する任務がありました。その任務ビームも助けており、バイクニケツで乗せてあげていました。その指名手配の男はビームであることを気づかずに…。ラーマは、「そういえば、指名手配の男の絵をきみに見せたことないよね」とか言って、気づいていないのだから、ツッコミどころ満載インド映画。(笑)
物語的にはある日気づいてしまうので、そこから友情をとるか、ミッションをとるかの葛藤へとテーマが変わります。
ラーマもビームも、最強に鍛え上げられた男で、ラーマは子供の頃から父の手ほどきを受けて、射撃の名手ですし、ビームは野生動物たちと格闘しながら、鍛え上げられてきた肉体を持ちますし、とにかく死なないんですよ。(笑)
インド映画ですから、もちろん途中でダンスシーンも入るのですが、突然入るというよりも、イギリス人たちの社交の場で、ダンスで戦うシーンで繰り広げられます。そのシーンは圧巻! もう笑顔しかでない。最強の男たちが、おそろいのサスペンダーをつけて、ニコニコ踊っているのです。
ところで、タイトルのRRRですが、W主演の二人と監督の名前の頭文字がRなので、RRRだそうですよ。一応映画の中でRの別の説明がなされており、まずは、「STORY」の「R」がドーンとタイトルのように出てきました。そのあと、「FIRE」の「R」です。それは銃の名手であるラーマのこと。次に、「WATER」の「R」で、ビームのこと。火と水で、神話とのつながりもあるそうです。これで二人の背景についての紹介が終わり、そこから二人の物語へと進んでいくのです。
途中で、また「R」が出てきたなと思ったら、「INTERVAL」の「R」で、休憩かい!(笑)爆笑しましたが、日本は休憩なく進みます。
すべてのシーンがクライマックスすぎて、あっという間の3時間。戦いのシーンが多く、手で目を覆ってしまうこともありましたが、弾丸がスローモーションになったり、動物たちが襲い掛かるシーンもスローになったりして、よりドラマチックに伝わってきました。そして、ずっと笑っていました。それにしてもインドは人口が多いですね。ものすごい数のエキストラと、ありえないほどの人数での組体操に、すごすぎて大笑いしてしまいました。感動して泣くよりも、喜びでなぜか涙が出る現象を起こしている人も多いようです。(笑)
監督の考えを見事に引き出している素晴らしいインタビューがありました。インドでYouTuberの日本人のチャンネルです。なので、コメントが英語だらけで、日本語がないのもびっくりしました。
監督は観客の心の動き、行動を先読みして、映画を作っているんですね。そのほかにも、エンドロールの中に出てくる革命家たちは、知らない人ばかりだったけどなぜ? という質問もあり、その質問を待っていたかのようでした。先見の明が素晴らしい監督ですね。
内容はわかりやすいけれど、あれだけの映画を作った舞台裏にはいろいろなことがありすぎて、するめのような映画なのだと、鑑賞後いろいろと背景を知って感動しています。まさにThe Movieをありがとうございました!
Everything Everywhere All at onceと1日のインターバルを開けてのRRRで、エキサイティングな週となりました。これからも観たい映画が目白押しで、毎週映画館がルーティンになりそうです。(笑)
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