とんでもない映画を観ました。『ラ・ラ・ランド』デイミアン・チャゼル監督の最新作映画『バビロン(Babylon)』です。全く事前情報なしで、IMAXシアターにて鑑賞しました。
映画の舞台は、映画界が大きな変化と転換期を迎えていた1920年代後半のハリウッド。映画に音が導入されたことによってもたらされた映画の歴史がテーマです。実在の人物が想定されており、無声映画のスター、若い監督、スタジオの重役など、複数の登場人物の交差する人生が描かれながら語られていました。
キャストは、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビー、トビー・マグワイアなど、豪華絢爛です。しかし!映画の映像も言葉も下品、汚い、裸で踊る人たち、放映禁止のぼかしが入っていたり、La La Landと同じ監督とは信じられないほど、クレイジーな演出でした。家で観ていたら、消しちゃうかもしれません…。
デイミアン・チャゼル監督の毎回のテーマとして、「JAZZ」「夢」「儚さ」はブレてなく、音楽もLa La Land的なコード進行もあったり、随所に感じられるところはありました。
にしても、何でこんなに汚い演出で、しかも3時間。一体どこで楽しめるのか?
ラストの方で「昔の映画へのオマージュ」がありましたが、無声映画からトーキー映画に変わる時代の流れを、デイミアン・チャゼル監督がこうビジュアル化したのかと、その発想力に度肝を抜かれ、感動ポイントでした。
もともと『セッション』というラスト9分で、ウォー!!!!と内側から、復讐のアドレナリンが湧いてくるような演出をする監督ですから、このぶっ飛び加減は、想像に難くないかもしれません。
映画が好きな人は、分析目線で観られると思いますが、エンタメを求める場合は、おススメしにくい作品。デイミアン・チャゼル監督のエゴも炸裂したのか、この爆発は、これから先にどんな映画を作るのか、そんな興味は湧いてきました。
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