「富永峻さんピアノリサイタル@白寿ホール」感想。

 ピアニストの富永峻さんと出逢い、8年くらいが経過したでしょうか。この出逢いのお陰で、30代後半からピアノリサイタルへ頻繁に行くことになりました。実はそれまで、ピアノリサイタルへ行ったことがなかったのです。だから、ピアニスト凄い!くらいの感想しかでてこない人でした。(笑)

 そのうち何かを掴めるだろうことを願いつつ、とにかく機会があれば行くようにしてきました。すると、だんだんとピアニストによって音色が違うことがわかってきたり、作曲家の名前や特徴も認識できるようになってくるものです。でも相変わらず、分からないことの方が多いのですが、そのうちわかるだろうで、また行く。いまだにそんな繰り返しなのです。

 感覚的なことで言えば、いつもピアノを聴いたあとは、ごはんが美味しくなり、波動も上がり、神聖な気持ちになったり、集中力がでてきたり、気持ちがスッキリとして、やる気がみなぎります。そういう、目には見えない効果をいつも感じるから、よくわからなくてもピアノを聴きたいと思うのかもしれません。

 今回の富永さんの演奏曲は、ショパンとラフマニノフです。タイトルは「NOSTALGI」とのことで、どこか懐かしさを感じるメロディーやリズムを感じることができるでしょうか。


 今回、プログラムの順番の訂正ということで、別途紙が入っていました。面白いことに、最初に決めたものと逆さまになっていたのです。なので、もともとの構成の場合と実際の違いについて想像しながら聴いてみました。

 結果、前半ラストの予定だった曲(Scherzo in B flat minor, Op. 31 ★反田恭平さんバージョン)が2曲目に来ていたことで、まだ拍手しない場所で、拍手が巻き起こりました。私も自然に拍手をしたいと思った箇所だったので、会場全体がそんなムードになると富永さんは予想していたのかな?と。そして、マズルカから、「バラード第一番作品23ト短調」へ。この曲好きです。★辻井伸行さんバージョン


 後半は、ラフマニノフです。こちらも曲目が逆になっていました。逆になったものを見てしまったからなのか、一緒に行ったクライアントさんお二人が、「いつ2曲目に行ったのかよくわからなかった」と。いや、後半は連続してそのまま弾かれるのではなく、一度舞台袖に下がってまた出てこられましたよ。(笑)

 ラストは、誰でもどこかで聞いたことのあるクラシック!それは、ラフマニノフ『愛の喜び』でした。ラフマニノフは、一般人からすると、名前を知らないひとも多そうな作曲家ですが、けっこうCMやドラマのBGMに使われているかもしれません!

 それからアンコールへ。ラフマニノフ、ショパン、バッハ、またラフマニノフと4曲も! 

 ピアニストのショパン『子犬のワルツ』は別次元です。姪が発表会で弾いたことがありましたが、子供の速度で弾いていました。ところが、ピアニストの子犬のワルツときたら、秒で終わり、そういうことか!と。私はライフコーチを17年間やっていますが、1年目の自分と比べたら「秒で終わり」なんだなと、笑えてきました。(笑)

 そして、バッハを経由して、またラフマニノフ。『楽興の時 第4番』です。これを聴きながら、私はクラシック音楽が好きというよりも、ピアニストを尊敬しているから、ピアノに惹かれるのか!と今さら気づきました。そして、涙を流しながら感動していました。人に感動を与えることができるピアニストは、やはり尊敬に値します。私は人を感動させているだろうか? 感動を与える人に私もなりたい。

 新年あけて15日間で、フジコ・ヘミングさん(90)のピアノを弾き続ける生き様に感動し、Dior展に度肝を抜かれるほど感動し、姪の金賞&学年代表にも感動し、そして富永さんの演奏でも感動しました。今年は「感動」することがいっぱい起こる予感がします。

 そして、ラフマニノフについて、とくにイメージを持っていなかったのですが、今日の演奏でラフマニノフファンに。(笑)一緒に行った二人まで、ラフマニノフ推しに!この余韻に浸ろうと、代々木公園駅近くのカフェに入りました。(笑)

 お二人も、たまに私がお誘いしてピアノリサイタルへ行くみたいな頻度なのですが、やはり何度か行っているうちに、良さがわかってきていると興奮しながら話していました。お二人とも今日のお誘いをとても喜んでくれてよかったです。


 富永さん、感動をありがとうございました。これからも富永さんの演奏が、世界中の多くの人に届きますように☆彡