英会話の先生に「ONE DAY ONE UNITともつながるところがあるし、すごくいい映画を観たよ!」とオススメされました。週末に見ることができなかったのですが、今日もまたその話になって、よっぽど観て欲しい映画なのでしょう。「今日は時間あるよ!」と言ってしまった手前、帰りの電車の中からAmazonプライムでダウンロードして鑑賞しはじめました。
(ネタばれるのでご注意ください)
パターソンに住むパターソンという名前のバスドライバーは、毎朝バス運航直前のタイムスケジュールを管理する人が来る前に、ドライバー席に座って、おもむろにノートを開き、詩を書いている。愛する奥さんと犬と一緒に暮らしていて、毎日同じような暮らし。そのある1週間の物語だ
朝6時20分くらいに起床して、奥さんは寝ぼけながら今朝見た夢をパターソンに語り1日が始まる。奥さんは、アーティストで、自分の好きなように家中のものをデザインしている。それに関してパターソンは別に何言わない男で、奥さんのほうが、自分の作ったカップケーキを土曜の朝のマーケットで売る計画を立てたり、「あなたの詩は素晴らしいんだから、世の中に出すべきよ、コピーさせてよ!」と1年くらいずっと言っているんだけど、全然パターソンはその気もない。とうとう、この映画の中の週は、「コピーするよ」と約束を交わした。
毎日のルーティンの詩を書く時間、バスドライバー勤務中は、なんとなく乗客の話声に耳を傾けてみたり、帰宅後、犬の散歩をしがてら、近所のバーで、なじみの皆さんとなんとなく一緒にいる。月曜日に奥さんが、「双子が生まれる夢を見た」と言ったから、毎日のように双子を目にしてしまったり、(笑)。
映画全体が韻を踏んでいる。名前のパターソンも街の名前と同じで韻を踏んでる。奥さんがつくるいろいろなデザインのものも、同じパターンで、韻を踏んでいる。流れていく音楽は、ずっと抽象的な感じで、映画の映像の美しさとマッチしていて、観るものを癒す。
とくにこれといった大事件は起きないけれど、月曜日から日曜日までの7日間のパターンの暮らしが映し出されている。人々の出会いのなかで、彼にとって美しい発見がある。
この映画の最後の日曜日。パターソンにとっては、やり場のない大事件が起きてしまって、すべてが白紙に。流石に茫然として、思わず散歩に出かけたパターソンが出逢う人が、永瀬正敏だったりして、なんでこんなところで日本人なのか?! ものすごいインパクト。もしかしたら、まだ気づいていない「余韻」があるのかもしれない。
ついに最後のほうになって、この映画を観てよかったなぁ、という気持ちになった。映画を観終わっただれもが、詩的な日常に気付いてしまうような、余韻が続く映画だ。
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