『とらわれて夏』観賞しました。過去のあやまちに囚われているシングルマザーと13歳の息子の2人暮らし。ある日スーパーで、13歳の息子が腹から血が出ている男に助けて欲しいと言われ、強引にも家まで連れていかされることになる。その男は脱獄犯で逃亡中とニュースにもなっている男だったが、家の修理をしたりピーチパイを焼いたり、掃除をしたりとかいがいしくも二人の世話に励む。
脱獄犯なのに、ピーチパイを焼いているよ! とか、変な調子なのですが、(笑)この男にも囚われている過去があって、映画の中に男の過去がチラチラと再生されながら、見ている方もこの男のやさしさも脱獄犯ということを抜きにしたまなざしで観ていくのですが、でも脱獄犯をかくまっている家族ですから、ずっと見ている方も気が抜けないわけです。いつどこで警察がピューンとやってくるかわからないのですから…。
緊迫した中、家族と脱獄犯が絆を深めて行くシーンに癒されていきました。
そしてラストの方は、涙が自然に流れてきて、それも結構流れてきてしまって。
人生で1日の出逢いだけで、人は変わっていくこともあるし、たった5日間だけれども絆を作りながら過ごしたことが、シングルマザーと息子のその後の人生にも影響していったんだなと、一期一会ですし運命みたいなものを強く思わされる映画でした。
なあなあでなんとなく長くいる相手よりも、脱獄犯フランクの人とのかかわり方に心動かされながら、一人一人と絆を作りながら過ごしていく人生でありたいと、私は思いました。
タイトルの「とらわれて」は、過去に囚われた二人の物語と言う意味です。また13歳なのに母よりも冷静で達観した息子役。かなり魅せてくれました。ケイト・ウィンスレット、私と同い年ですが相変わらず顔のつくりが美しすぎて見惚れてしまいました。『愛を読む人』ともどことなく似ているような、そんな役どころでもありましたが、そういう憂いみたいなものを真摯に美しく、たんたんと表現できるところに、この映画の緊迫感を一層感じされてくれていました。
それにしても、こんな緊張感のある映画久しぶりです。感情を色々とかき混ぜたい感じで観たい方必見ですね。
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