ダリ展|国立新美術館へ




 ダリ展へ! 月曜日の昼下がりだというのに、かなりの混雑ぶりでした。しかも、こんなにダリを見たことがなかった?! こんな人だとは知りませんでした! 量が多すぎて、鑑賞が時間がかかりましたし、ダリがクリエイティブすぎて、絵画だけでなく、映画、脚本、宝石デザイナー、ディズニー、ヒッチコックなどとのコラボレーション・・・・で、とにかく発展の仕方が半端ないんです?! とどまることのない創造性の世界。1人の展覧会とは思えない!度肝を抜かれるでしょう。

 ダリの創った映画「アンダルシアの犬」は、ダリワールド過ぎるシュールな世界。想像を超えすぎていました。映像の珍しかった時代に、どうやって作ったんだろうか?! どうやら、夢の中の描写らしいんですが、そうすると、なるほどなと思います。私も今朝、歯がボロボロとれる、変な夢で目覚めましたから。起きた瞬間、最悪な気分とほっとした気分が同居しました。それを映像にしたら、そりゃ意味わからないものになるでしょう。ちなみに、シュルレアリスムとは簡単にいえば、寝ているときに見る夢の世界を描いた表現ということです。いろいろ調べていたら、その動画が見つかりました。こちら↓。グロテスクなところもあるのでお気を付けください。


 
 そんなシュルレアリズムなダリが、『不思議の国のアリス』を手がけていました。こちらは、不思議なダリワールドが物語とぴったり過ぎて、トレビアン! メルヘンチックなものも、ダリが描くとシュールな世界に。でも、物語の要素がしっかりと絵に描かれていて、説明以上に雰囲気でその世界に迷い込まされてしまいます。精密で本当に美しいものでした。




 私がもう一つ気になったのが、妻ガラの存在です。ダリのミューズとなり、作品に霊感を与え、一種のプロデューサーとしてダリに寄り添い成功に導いた人とのこと。私もこういうパートナーシップに憧れますね~。ガラとダリが、真ん中にきり絵のように二人の顔が浮いた感じで描かれている『テトゥアンの大会戦』が印象に残りました。




 若き頃のダリから、人との出会い、世界で起こったこと・・・によって、どんどん作品が変わっていくさまが、目まぐるし過ぎて、1度きりの人生を3回くらい往復したんじゃないか、ってくらい、スピーディーなダリ。今よりも、通信速度は遅いはずなのに、こんなに光のように生きていたなんて、信じられませんでした。しかし、そういう人が実在しているのです。一度きりの人生を、「ダリ」であることを自ら幸せに感じて生きていた人の展覧会。きっと、誰もが人生を考え、インスパイアされるものがあるんじゃないかと思います。

 最後に、だまし絵の中で写真が撮れるコーナーがありますので!Don't miss it!