ルノワール展 @国立新美術館へ

 こんなにオルセー美術館から持ってきちゃっていいの?! と驚くほどのルノワールの貴重な作品が現在、六本木の国立新美術館に!
 オルセーもオランジェリー美術館も何度か行ったことがあっても、自分が歳を重ねるほど感性は磨かれていくので、やはり感じ方は変わっていました。最高の美術展でした。

 Parisモンマルトルのムーラン・ド・ラ・ギャレットや、サクレクール寺院などは好きな場所なので、散歩した場所であることも、今回のルノワールを鑑賞する気持ちが高まりました。やはり、自分が実際に見に行って、感じて、そして本物の絵も目の当たりにしたとき、「遠いけど行っておいて本当に良かった」と今頃きます。(笑)

 今回、こちらの作品が素晴らしい!と感じました。

★イギリス種の梨の木


 人と自然があまりにも調和しすぎているところの曖昧さが、THE 印象派。この中に、4人いますよね。遊んでいるのではなく、何かの準備をしているのでしょうか? 風や季節感、温度まで伝わってきます。

★クロード・モネの肖像画


 ルノワールの描く、クロード・モネもCool!!! 親友をこんなに素敵に描いたルノワールの人柄を感じます。後ろのカーテンの質感がいいですね。モネは、なんの絵を描いていたのでしょうか?ずいぶん着込んでいるから、冬かな? でもグリーンも後ろ見えますし…。右のちょっとした余白もいいですね。いろいろと想像してしまう絵です。

★夫人の肖像画


 ルノワールと夫人は20歳近く離れていたのに、奥様に先立たれてしまったという心境は辛いなと感じました。奥様を描かれた絵は、ふんわりと、大切に扱われている、温かな空気が伝わってきました。


 美術展の最後は、亡くなる数か月前の遺書のような絵。「裸婦で〆る⁈」と、女性としてはちょっと衝撃ではありましたが、(笑)肌の色を薔薇の花を描きながらずっと探求し続けてきたルノワールとしての集大成なのでしょう。

 衝撃のラストは、ぜひ美術館で!


 生涯終わるまで、楽園のような絵を描き続けてきたルノワール。どの絵を見ても、色彩の美しさと、私的には特に、ブルーの奥深さにいつも心打たれるのです。