映画『スティーブ・ジョブズ』鑑賞。



 マイケル・ファスベンダーファンとして、首を長くして待っていました映画、『スティーブ・ジョブズ』。
2.12 ようやく日本公開です!

 マイケルの役作り秘話とアカデミー賞の主演男優、助演女優にもノミネートされている話題作! くらいのインフォメーションで鑑賞。
 内容は、スティーブ・ジョブズ成功の軌跡ではなく、どちらかというと、サイコロジカルな話でした。養子育ちだった寂しい子供時代を過ごしたジョブズ。自分の娘に対して、どう愛を示せばいいか? 困惑しているジョブズを観させられます。
 そんなコミュニケーションの苦手意識は、自分の周りの人たちとの確執を生み、他人へ感謝の気持ちを素直に表現できない、周りに壁を作るタイプのようでした。

 でもそれはさておきたくなるのは、やはり未来が見えていた人じゃないかということです。エレベーターの中で、プレゼンが成功して観客がウエーヴをつくるところを想像しているシーンが印象的でした。未来が見えすぎて、今が見えにくくなっている?! 大切にしたいけど、なんでかわからないレベルでそれができないのではないかと。未来の開発には投資するけれど、肝心な家族への送金のほうはどうも後回しにするタイプのようで。自分は置いといて、とにかく未来を創りだすことにフォーカスしていたことが伺えます。

 そんなジョブズ氏の人格を、世界を変えた3つのプレゼンの直前という時間の中に描いていくという緊迫感。長い台詞が多く、ジョブズの側近を演じていたケイト・ウィンスレットの掛けあい、そのほかジョブズを支えていた、技術者や出資者などとのバトルでの掛けあい、字幕で理解するものにとっては、ちょっと残念。もう一度観て、納得したいものです。



 あとから、プロダクションノートを読んで、この映画ほんと凄いんだ、ということを知ったことが幾つかありました。監督は、スラムドック・ミリオネアのダニーボイル。脚本は、ソーシャルネットワークのアーロン、ソーキンです。もし、映画を観る方は、事前にこちらをチェックされるといいと思います。

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 映画のレビューを読んでいると、寝てしまったという感想もいくつかありましたが、私は釘ずけの120分であり、ラストは涙してしまいました。
 マイケルの演技が、やっぱり期待どおりの素晴らしさ! 実は、ジョブズ役3番目に声がかかったのがマイケル・ファスベンダーだったそうです。1番目は、クリスチャン・ベール。2番目に声がかかっていたディカプリオはお断りになったとか! こんなに台詞が多くて、複雑な苦悩を抱える人間味あふれる役は、マイケルにぴったりだとファンとしては思います!もう一度、確認の意味で観たいです。こちらが見えていないところでの様々な工夫が、サブリミナル的に入っていった気がします。じわじわとくる作品です。


 映画が終わって、iPhoneの電源を入れたとき、白い背景の中に見えたアップルのマークが愛しく感じました。


公式HP



『スティーブ・ジョブズ』特別映像:Filmmaker Roundtable Discussion