”Daytime and Night"
"Why?"
"Just because"
ということで、昨日評判を聞いて早速行ってきましたマグリット展。どうして1枚の絵に昼と夜とがいっしょになっているのでしょうか?
マグリットは言葉とイメージの関係についてのこだわりも強く、1作品に10タイトルくらい考えていたものもあるようです。そこで『呪い』というタイトルがついたこちらの作品…。ふつうの晴れた青空に呪い???
あとから思い出したのは、宇多田ヒカルさんが、「青空には裏がありそう」と、そんなことを言われていたと思うのですが、そういう角度から見ると、なんとなくマグリットの表現したい感じが見えてきそうな、そんな感じがしてきました。
ひとつ感じたのは、1枚の絵に昼と夜を書いたというのは、「時の流れを1枚に表してみました」みたいなことなのかなとか。
こちらは山高帽の紳士が大勢ふわふわしている『ゴルコンダ』。おじさんはともかく、空と屋根と建物の色彩関係は好きですね。ほのぼのします。
私がいちばん好きと感じた作品は奥さんを描いた『ジェエルジェット』。もともと幼馴染だった2人が、15歳のときに再会。その再会をとても喜んだというマグリッドのエピソードがあるそうです。どおりで、奥さんの自画像はどれもお美しい!ヌードも騙し絵かしら?と疑ってしまうくらい、(笑)美しくシェイプアップされています!
展示会場の休憩コーナーに奥さんとマグリットのビデオが流れていて観られるのですが、2人の関係がハートウォーミングに伝わってくるものでした。
展示の流れは、時系列です。どのような時代背景のなか、誰からインスパイアーされて、この絵が誕生したのか? ということがよくわかります。
「マグリット、ブレたな(笑)」と40代のころの作品は、急に違う人が描いたみたいに作風が変化した2点がありましたが、結局マグリットは原点に戻り、またその原点以上に濃いマグリットに出逢えるクライマックスでした。
16:30に入り90分あるから余裕をもってゆっくり観ていたら、最後駆け足じゃないと間に合わなくなってしまいました。こんなに長い鑑賞になるとはびっくりです?!お土産コーナーはリベンジ!
「何で?」と考えるのはある意味ナンセンス?!なのかもしれませんが、思考がとにかく動く動く。そんな思考の動く絵を100点以上鑑賞できるのです。そうすると何が起こるのかというと、美術館を出たら、いろいろなものがマグリットになってしまうのです。(笑)I was gobsmacked!!
東京は6月29日までです。お急ぎください!
★公式HP
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