華道:「教えない、悩みと同時に学んでいく」

 本日は今年最後の華道でした。コロナ禍のため、数か月お稽古がお休みになって、少しホッとしていましたが、(笑)再開したものの、スキルアップの実感のないまま終わりました。そんなに根詰めてやっていない、というのも大いにあり。昔からそういうタイプです。

 師匠に「習得するスピードに関して、焦りはない?」とお言葉をかけていただきまして、「ないです」と答えると、「それならよかった」と。師匠がおっしゃるには、先に躓くのか、あとから躓くのか、結局は一緒になるという見解だから、そういうお言葉をかけてくださったのでしょう。本当にありがたいです。

 子供のころからのマイペースな感じは、3月生まれだからというのもあるかもしれません。みんなよりもともと後発ですから。リレーの選手になれたのも、3年生からですし。学校というのがわかってきたのも、2年生から。もし早生まれでなければ、ちょっと天狗になっていたかもしれません。

 焦らないタイプにぶれはないようです。しかしながら、華道のお稽古以外では、なぜか私のいけばなを褒めてくださる方がいらっしゃいます。母や英会話の先生、クライアントさんです。私自身も植物が好きですから、花材を植物として育てていたりもします。苦手な中にも好きな部分があるから、続けているのです。

 英会話の先生のおかげで、師匠=みやぎ(ベストキッド)のような立場で稽古に参加できるようになって、華道よりも「師弟関係」のコミュニケーションに興味がわいてきました。今日も師匠は名言をおっしゃいました。「教えない、悩みと同時に学んでいく」と。

 なんだか、私もコーチとして「教えない」を徹底しているので、同じではないかと共感したのです。じゃあいつ教えるのか? と考えたときに、相手がまさに今悩みの渦中で、止まりそうになっているとき、Goサインを出すことで、それで相手は学んでいく、という、相手から引き出す技術です。

 「教えてください」と言えることも、結構難しいのです。相手のなかで「それがわからない」と「それ」が存在しないと、そんな言葉は出てきません。教えられるのにな、と思っても、相手にフックがなければスルーなのです。だから余計な口出ししません。

 今日もほとんどわからなくて、いけばなできませんでしたが、いいお稽古を受けさせていただきました。ありがとうございました。