南仏ひとり旅⑦PARIS1日目 

⑦PARIS1日目 

アヴェニョンの朝は小雨でした。ここまで6泊して、毎朝同じ朝食を食べているとさすがに飽きてきてしまいましたが、今日は自分でゆでたまごが作れる、ボイラーが置いてあったので、少し新鮮でした。リンゴも置いてあったので、おやつにとひとつ持っていくことにしました。




ホテルの人が、アヴェニョンのTGVの駅まで、シャトルバスで行くといいと教えてくれましたが、雨も降っているし、荷物も重いしでタクシーにしました。電車にも間違いなく乗るために。

ロビーで日本人ご夫婦にお会いしました。「セザンヌのアトリエにいらっしゃったでしょ?」と声を掛けられて。日本人は少ないから、いるとすぐにわかります。
「私たちも夕方にパリに行くから、またどこかでお会いするかもしれませんね!」。
いよいよパリ入り!を実感してきました。

アヴェニョンの駅は、朝から混んでいました。TGVの駅は長距離列車の発着駅だからでしょうか。大きな荷物を持った人ばかりでした。




私の切符は、9時31分発パリリヨン行きです。既に電車が遅れているというような表示が出てきました。ホームを確認して、一応30分くらいには、行ってみましたが、やはり次の電車のようです。切符に8号車と書いてあったので、8号車の停車位置は(R)であることを、自分でも駅員さんにも確認をとり、(R)の場所で待っていました。駅員さんは、私が一人だから、再びこちらに来てちょっと話しかけてくれました。定刻がすっかり過ぎている不安もあったので、安心しました。

10時近くになって、ようやくアナウンスが流れました。フランス語しか流れないので、「パリリヨン」と言う言葉に慎重になっていました。




ホームに電車が入ってくる頃には、雨がやんでいました。これから3時間の道のり。
TGVの車窓からどんな景色が見えるか、期待しながら。

電車がもっと前の方まで来るかと思ったら尻切れトンボ気味。何故だ?
私は、(R)の位置から急いで10メーターほど向こうの電車の方へ近寄りました。
電車に乗り込もうとしたら、8号車でなく「1」と書いてあるではないですか?!電車も遅れているし、今から「8」の位置まで走るのも無理だし、そもそも(R)の位置で確認していたので、その「1」号車もあやしく感じで、パリにちゃんとつけるかどうかも不安になってきました。しかし、次の次の電車ということで、順番的にはあっているのです…。もう、仕方なく1号車に乗りました。乗る直前にも停車位置の確認をしたほうがよかったのか…。




次の駅で降りて、8号車まで突っ走ろうとか、頭によぎりました。とりあえず、荷物が重いので、1号車の空いているスペースに置きました。少し身軽になってから、もう一度座席を確認してみようと、1階席、2階席と見ますが、やはりどう見ても1号車。デッキに座っているギターを持った女の子がいたので、私も次の駅までデッキに座ることにしました。私たち以外にも、階段に座っているムッシュたちもいます。

不安な気持ちと席があるのに座れないわびしさで、随分落ち込みました。そこに車掌がようやく通りました。私の切符をすがるように見せました。「ここにいなさい」とあっさり。新幹線のようにすべての車両が繋がっていません。だから、電車が走っている最中も移動できないのです。もう、とにかくパリにつけばいい…。そう思うことにしました。そもそも、TGVの駅ってどこを通過するんだっけ?など、ネットで検索しました。

その図を見ていると、ヨーロッパを縦横無尽に見えました。フランス以外のほかの国に行ったらどうしようとか、余計な心配をしながらも、でもここの駅に入ったら、こう帰ればいいし、とか、色々と方法を考え出しました。(笑)そんなことをずっとしていたら、前に座っている女の子が、おもむろに持っていたギターを出して、練習がてら歌い始めました。

私がこんなに困っているときに…。この旅行では何度も不安になったり、困ったりしてきました。だけど、こうしていつも流れが変わる。不思議でした。



ちょっと切ないデッキ席。


結局、3時間経ってもどこの駅にも止まらず、アヴェニョンとパリは一直線でした。ずっと、ネットか本を開いてTGVの研究ばかりしていました。(笑)

★PARIS到着
パリに着いたら、ものすごい晴れ。しかもあったかい!人でごった返していました。改札を通るシステムではないので、電車から降りて、出口の方へ、どっと人が流れて行く感じでした。

3時間もデッキに座っていたことは、むしろいい思い出になりましたし、これからは、きっと間違えないでしょうから。

私の宿泊するホテルまでは、メトロで行くことにしました。ちょうど、TGVの駅も1番線で、私のホテルも1番線だったので。

メトロに乗ると、パリに来た!って感じがします。パリの人たちは、全員姿勢よく立ったり座ったりしています。私もその中に混じって、シャンとしました。旅行も7日目で、随分歩いたり、重い荷物を持って移動したりしているうちに、足腰が鍛えられ、自分の姿勢が良くなっていることにも気づきました。

ホテルに14時頃着き、チェックインを済ませました。落ち着いたブラウンのカーテンで、エレガンスな雰囲気の内装です。凱旋門もシャンジェリゼも近い、おなじみの地で、なんだか東京に帰ってきたかのような安心感もありました。




まだ、お昼を食べていなかったので、ホテルから出ることにしました。すると、50メーターのところにマクドナルドが!フィレオフィッシュが食べたい!とすぐに思いました。サラダのセットにしました。




サラダが日本のサラダよりも、レタスが多く、にんじんが多い気がしました。代わりにパプリカが入っていない。ドレッシングは、「バルサミコソース」がついていました。一口サラダを食べると、一気に疲れが吹っ飛びました。バルサミコがおいしすぎる!フィレオフィッシュは、私がマックのバーガーで一番好きなものです。すっかり復活した頃に、一時的ににわか雨が降りましたが、ホテルまで近いので帰り、傘を持ってまた出ると、雨が止んでしまいました。

15時になっていたので、PARIS1日目は、一番行きたい、サンポールやマレ地区から周ることにしました。この旅行では、コートとブーツを買いたいという目的もあったので。

マレ地区のいつも立ち寄るショップへ行ったら、ちょうどデザイナーさんがいて、3年前にその人から洋服を買ったことがあったので顔を覚えていました。3年前よりも、オーラーがアップしていました。(笑)洋服も素敵なものが増えていたし!かわいいコートがあったのですが、日本人体系の私にはちょっとあいませんでした。残念。だけど、どんな形のコートが欲しいのか、目星がつきました。

その店の近くに、これまたいつも立ち寄る、BAG屋さんがあります。そのショップも、いつも同じお姉さんがいます。もう3回目会っているはず。あまり英語も話さなくて、お会計の時だけ、立ちあがって、丁寧にラッピングをしてくれるひとだと分かっているので、私も静かに店内を見て、買う時になって初めて声をかけました。この3年間、みたことのない、赤いポシェットがあったので、購入しました。去年より値上がりしていましたが!




あまり時間がないので、マレ地区からサンポールへは、メトロで行ってしまうことにしました。

サンポールは、ショップがいっぱいあるエリアです。パリのショップは、狭い中に、ぎっしりと商品をラックにかけている店が多いです。デザイン物が多いので、1点1点触りながら見ることが楽しいです。




結局この日は、欲しいコートや、家族のお土産ものが見つからず、夕食の時間になりました。明日が、最終日なので、今日はいろいろと探しまわることを辞めて、ホテルの近くにあった、日本食屋で今晩は済ませることにしました。日本食が恋しい。

薄暗い店内に入りました…。韓国人?!赤ちょうちんに「やきそば」って書いてあったので、やきそばを期待したのですが、メニューのどこにもないじゃないですか!お寿司メニューばかり。パリに来て、「寿司」は、ちょっと厳しいような気がしたので。(笑)やきとりにしました。やきとりと言えば、ビールも欲しいので、「ハイネケン」。

かなり喉が渇いていたので、先にビールをクイッと。まもなく、前菜のサラダがきましたが、「キュウリ」がクジャクの羽根みたいに盛りつけられていて、「日本=きゅうり」かぁ、とやけに納得しました。私は、キュウリが嫌いですが…。

みそスープ&ご飯きました。
マッシュルームが薄くスライスしてあり、ねぎが入っています。スープを飲んだら、だしの味はせず、味噌の味のみでした。うー…。でも、お味噌汁最高。ご飯は、タイ米です。




つくねがきました。
これが、結構おいしいじゃないですか!まあ、よしとしましょう。




「ハイネケン」が小さいのに半分も余らせてしまいました。
もう、手が赤くなってしまったので飲めなくなりました…。

ごちそうさまでした。

それから、ちょっとあたりを散策したら、その店以外にも日本食屋があり、結構混んでいるところもあったのです。1本あちらの通りまでは探すんだったぁ…。ちょっと日本人街になっていたのでしょうね。

朝のハプニングから、ほんとうにいろいろな日。
明日は、とうとう最終日。
PARISハイライト編で散策しよう。