2日目Paris★ゴッホ終焉の地。オーヴェル=シュル=オワーズ他。

 ホテルの朝食のパンを目の前にしたら、いよいよParis感が増してきました。オーダーしていないのに、かならずついてくる食べ放題のパン。チョコクロワッサン、フランスパンはマストです。街を歩いていても、フランスパンを片手に持っている人もわりと見かけるし、日本だとパンは女性が好きなものの印象があったりしますが、カフェで男性がデザートを食べていたり、パンをおかわりしていたりするパリの風景です。



 昼過ぎからツアーに参加のため、3時間あれば十分な場所、去年発見したお気に入りのお店のあるエリアに行くことにしました。地図を見ていると、なんとホテルから徒歩圏内。私の宿泊しているホテルは、Ludru-RollinとBastilleの間にあります。何かと便利なバスチールなのです。

 目的のお店に行く途中に、吸い込まれるように、小道へと入ってしまいました。自然と建物がコラボした光景。お店でもあるのかな? とちょっと覗いてみることにしました。






 手前にさっそくあったのが、おもちゃ屋さん。おもちゃ屋さんに、子供も来ていて、そういえば、私がいつもParisに行く時期は、子供たちの秋休みと重なっていることを思い出しました。

 中に入ってみると、相当なおもちゃと本の数。それらを融合させたような、見事なディスプレーで彩られていました。ダイナミックに吊るされた、子供用のミニスクーター。日本ではありえない技ですが、Parisでは通用してしまう!宝物を探すような気分です。


 ゆめちゃんとことちゃんのプレゼントを探すことにしました。たくさんある中から、割と早いタイミングですっと手を伸ばしたBOX。開いてみると、中心にチュチュを着た小さな子がくるくると回るオルゴールだったのです。バレエに夢中になっているゆめちゃんへ。11月には5歳になるし、宝箱みたいな存在として使ってくれるといいです。
 2歳のことちゃんは、最近ブロックを組み合わせる遊びをしているのを何回か見たので、2歳~用のパズルに。2歳らしく、2枚を組み合わせるというシンプルなものなので、きっと楽しんでくれるかな。


 次は、お目当てのお店へ。ここは、去年にニット2着を買ったお店で、やはり今年も見つけてしまいました。






 店員のお姉さんは、英語で話しかけてきましたが、レジのときには、数字が英語で分からないというので、レジ画面をそのまま示してきました。私もフランス語の数字は、1から10までしか言えず、2ケタ以上は分からない!母国語なら、2ケタの数字は3歳で言えるようになるということは、覚えようとしてないだけでしょうね。(笑)

 ランチは、近くにあったスープ屋さんにしました。






 ガラスのショーケースにセンス良くスープ、パン、デザート、サラダが並んでいました。お店のマダムが7種類あるスープの蓋をあけながら、説明してくれました。野菜がたくさん入っていそうなラタトゥーユに。付け合わせのパンはセサミブレッドです。スープも美味しいし、セサミブレッドは、かなりのおいしさ!でした。




 それから、荷物を置きにホテルに戻り、マイバスツアーのオフィスへ。
 お天気も良いので、チュイルリー公園の駅に立ち寄ることにしました。午後1時半というのもあり、テイクアウトで買って、公園でランチを食べる人たちも。本当に心地よさそう! 





 ツアー参加者の皆さんと合流。毎週水曜日午後日程のみにも関わらず、7名という少人数でした。内装が革張りシートの豪華なマイクロバスで出発。Paris郊外、45分で到着。

 今年最後のゴッホ終焉の地ツアーのようでした。添乗員さんいわく、このツアーでこんなに晴れたのは初めてなのだそうです。晴れの日は、晴れの色。紅葉の様子も、季節の花々も、建物も、空も、すべてがきらきらと輝き、田舎の温かな雰囲気が心を和ませてくれました。

 まずは、ゴッホの像から。色々と写真の撮り方を迷ったのですが、背中に仕事道具を持ち、前進しながら空を見上げるようにしている横からの姿が一番でした。37歳で自殺か事故か?真相は明らかではありませんが、生涯を終えてしまったGohoだったけれど、なんだか希望を抱かしてくれるような力のある像のように感じました。




 それから、ゴッホが実際に描いた建物、最後まで住んでいた部屋などをめぐりました。
ゴッホの絵を日本でもよく観ているのもあって、建物を見ただけで、「あれだわ!」と分かるところが感動ものです。昔の姿そのままで建物は残っているのです。









 ゴッホが住んでいた部屋は、とても狭くて、窓も1つしかありませんでした。生活費も弟のテオに頼り、売れていなかったことが象徴されるかのようで、少し物悲しい雰囲気も部屋に封じ込められているかのように、薄暗く湿気っぽさを感じます。絵を掛けるために、石の壁に開けられた無数の穴は、毎日、毎日絵を描いていたことを彷彿とさせました。

 丘の上の教会へ向かう道は、色とりどりの秋の花が咲いています。壁の石の隙間からも、小さな花をつけたツタが伸びています。















 ふと目線と上に上げると、イヌが塀の上からちょこっと顔を覗かせて、オーヴェル=シュル=オワーズの風景を気持ちよさそうに眺めていました。



 丘の上にある教会は、パリのノートルダムのように、繊細そうな彫刻がついているわけではありませんでしたが、その質素な石造りが、のどかな村にとてもなじんでいるようです。
 教会の敷地のすぐ外には、天然の青りんごの木があって、地面にゴロゴロと青リングが落下していました。機内で「奇跡のリンゴ」を観たばかりとあって、思わず、目が向いてしまったのでした。



 この教会をゴッホが描いた向きからも見ました。添乗員さんが、「写真撮りますよ!」と言ったので、顔は映らない後ろ向きですが、絵の中の教会に向かってなにやら忙しそうに走る女性と同じポーズでお願いしました。添乗員さんも「それは、新しいですね!」と。すると、他のみなさんも「私もそれで撮りたい!」と後に続きました。(笑)近くにいらしたご婦人が、「あー、夢がかなったわ!」と嬉しそうに言っていました。






 「どんな所で描いたのだろう?」と想いを馳せながら観ていた絵。目の前の現実と照らし合わせができるときというのは、旅行の一つの醍醐味。満足でした。

 それから、麦畑の絵を描いたあたりへ。広大な畑にもなっており、美味しそうな野菜たちが土の中から頭だけを見せていました。おいしそう!







 畑を抜けてゴッホと弟のテオが眠る墓地へ。800通の手紙を書いてやりとりしていたくらい、ソウルメイトなふたりは、並んで眠っていました。



 ゴッホの死後、半年でテオが亡くなったそうです。売れなかったゴッホも養っていたというテオ。自分の才能を認めてくれて、傍で支えてくれる人の存在は、ゴッホにとってありがたいと同時に、迷惑を掛けてしまったのではないかという想いもあったようです。死後、評価をされたわけですが、絵を描くことだけを仕事にできたことは、幸せだったのかなと、思いたいです。

 ツアーが終わり、バスに戻るころ、急に雨が降ってきました。添乗員さんが、晴れの中、「傘を一応持っていってくださいね」と言っていた意味がわかりました。

 バスのなかで、夕食の場所をチェック。オニオングラタンスープがおいしいというお店にすることにしました。30分ほどでParis市内へ。ずっと窓の外を観ていたら、突然、虹が出現! こんなにくっきりとした虹を観たのは、生まれて初めてです!「みなさん、虹です!」と自然とバスの中でアナウンスしてしまいました。


 バスを降り、ちょうど日没の時間に近づいていたので、夕焼けショットを撮ろうと、パリ夕焼け、で検索してみたのですが、ベストスポットというのは特になく、セーヌ川を入れた写真をいくつか見かけたのです。セーヌ川から夕陽の写真を撮りたくて、ルーブルを経由し、セーヌ川沿いへ。広い空とセーヌ川とのコラボ写真が撮れました。奥にはエッフェル塔も見えています。







 シャンゼリゼ通りの凱旋門近くまでメトロで。地図を観ながら、創業80年のビストロに到着。パリの人たちは夕食が遅いので、19時だとまだ空いていました。

Chez Andre



 お目当ては、オニオングラタンスープとハンバーガー、合計で30ユーロくらい。
食べ放題のパンが早速テーブルに運ばれてきました。ここのフランスパンは、中がもちっとソフトで好みの触感でした。



 オニオングラタンスープは、店によっていつも違うなと感じます。ちょっと薄かったり、しょぱかったり…。なんでこんなに誤差があるんだろう?!というほどなのです。

 緊張の最初の一口。こんがりと焼けたフランスパンの上に、チーズが絡み合い、評判通りの絶品でした。
 マダムが「GOOD?」と聞いてきたので、「セ・ボン」と答えると、「まぁ!」といった雰囲気の笑顔を返してくれました。ハンバーガーもあるので、全部食べるのはきついかな…と思ったのですが、これを完食しないと、ハンバーガーが来なさそうな雰囲気もあったので、全部いきました。



 間もなくしてハンバーガーが。その大きさにびっくり! おいしいのだけれど、半分くらいで断念しました。

 シャンゼリゼ通りを少し散歩してからホテルに戻りました。
 眠るときに瞼を閉じると、オーヴェル=シュル=オワーズで目にした色々な色彩が瞼の裏に焼きついていました。

 次は、ロンドン日帰りの旅です。