DAY 6 Brooklyn (Neighborhood~帰国)

 朝7時からオンラインでのコーチングセッション。前回からまたクライアントさんの努力で注目に値する結果まで出されたようです! さらに新しい活路を見出すような深いセッションとなり、朝からいい対話が生まれました! 話し相手がずっといなかったから、話し相手がいる幸せを感じました。(笑)

 さて、チェックアウトの準備です。私は今回2DKのお部屋でした。キングサイズのベッドがある寝室と、バスタブの置いてある部屋、リビングルームです。ここに一人で宿泊する人はほとんどいないと思いますが、他の部屋だとバストイレ共用というのがB&Bなのかもしれません。また、朝食を食べたければ共用のキッチンへいったり、掃除が必要だったら申告したりしなくては何もないんだなと5連泊してようやく気付きました。なので、ごみ捨ても玄関の斜め前のごみ捨て場に自分で持って行ったり。住むように暮らしたいのならB&Bが良いということだと思います。




 建物はかなり古いと思います。2回ほど玄関の鍵を開けるのに手古摺っていたら、3階の宿泊者がわざわざ降りてきてくれて、鍵を内側から開けてくれました。私は2階でしたので、上の人が歩いている音も聴こえました。そういえば実家が木造のときそんな感じでしたね。でもその古さがかえって温かみを醸し出していました。ヨーロッパ調の内装で、豪華なシャンデリア。電球は2つ切れていたのが気になりましたが。




 オーナーが一人で切り盛りしています。たまに掃除しているところで出くわしたり、ゲストが帰るとき、来るときなどは待機してくれていて、会えるのはそういう時くらい。



 だいたい帰宅する時間帯は誰もいないので、一軒家に帰ってきたかのような感じがします。外側のドア、内側のドアを開けて入り、2階の自分の部屋にミシミシっと音のする階段で、忍び足で自分の部屋へ。シャンデリアは調光もできるので、寝るときはシャンデリアを豆電のようにして若干薄暗い感じで寝るようにしていました。ベッドがとても広いので、一度も目を覚まさずにぐっすり眠ることができました。

 シャワールームは、よくありがちなシャワーにダイヤルを回しているのに、メインのところからも水漏れ。水流が弱いため、1日目は普段通りに髪を洗ったら、まだリンスが落とし切れていないことに髪を乾かしているときに気付きました。再度リンスです。2日目からはバスタブに入らずに、まずはシャワーで髪を洗ってから、というやり方を思いついてこれならOKでした。暗いと不平を言うよりも進んで明かりをつけましょう、ということですね。(笑)日本がバリアフリーすぎるのだと思います。私たちは幸せ病にかかっているのかもしれません。
 ブルックリンは住宅街でもとっても緑が多いです。電線をリスが走っていたり、赤い鳥が飛んでいたり、夜は猫が何かお話ししている声が聴こえてきました。部屋に10㎝くらいの豪華なムカデも出現して、ワッとなりましたが、それだけ自然が豊かなところなのです。

 1週間の旅は、本当に短いものです。5日目くらいになってようやく慣れてくるんですよね。宿から近いところに美味しい日本食やがあったり、カフェがあったり…と、気づいたのは最後のほうでしたし。「いつでもそこに行けば楽しいことがある」みたいなことがわかるのは、時間がかかります。そこまでにいくまで、自分の足で歩いて、空気を感じていかないとわからない。その道中は不安な気持もでてきます。危機管理もどこかで意識していたり。下手に笑ってしまうと、勘違いされてしまうこともあるし、なので知らない場所での海外ひとり旅の私は、日本よりもっと淡々としているかもしれません。そういう違った感情がでてくると、こんな自分もいたのかということがわかります。世界遺産を見に行くという旅とは全く違うものです。わかりにくいところに良さを発見する視点も必要です。

 荷物をパッキングして、チェックアウトの時間になったのでオーナー来るかな? と思って、しばしエントランスのソファーで待っていたのですが、全く来ず。まあそんなもんかなと思い、とりあえず自分の大きな荷物は邪魔にならないところに置いておき、お気に入りのカフェへブランチしに行くことにしました。
 玄関からでて80メートルのところに、オーナーがスポーツウエアを着て誰かと話しているのが見えました。私のことも分かったみたいで。漸く要件を伝えることもできて、安心してお気に入りのカフェへ。



 土曜日のカフェは大混雑でした。JAZZ生演奏まで! やったBrooklynでJAZZの夢も叶った。しかしやがやの店内。こんなところでノマドはできるのかな・・・・。



 カウンターテーブルに通されてブランチをオーダー。ルッコラ、ミニキャベツ、トマト、スクランブルエッグのコンビネーションは最高! 味付けもあっさりとしていて、フランスパンともよくあいます! 幸せそうな顔をしていたら、店員の女の子が笑顔でこっちを見てくれました。




 女の子たちが結構テキパキと働いています。アメリカ人って基本的に挨拶好きですから、お店の中でもウエイトレスさんと自己紹介しあったりだとか、テンション高いです。いつどこへ行っても”How are you?” と聞かれたり、少しだけ一緒に時間を過ごした相手とは別れ際も”Nice to meeting you!”とか。日本以上に挨拶建前?! が多い気がするけれど。アメリカへ行くときは、このあたりの英会話をもう少し習得しておきたいものです。(笑)

  さて、そのカフェでブログを書いて、一番の目的『ONE DAY ONE UNIT』をまだ書いていませんでしたので、少しでも進めようと書き始めました。なんか、出てこなかったので書かなかっただけなのです。どうしたら、自然と出てくるのだろう?



 お気に入りのカフェでブランチ。JAZZ生演奏とコーヒーの香り、私の隣の人は、フランス語を話しながら赤ワインを嗜んでいて、ワインの香りが風に乗って私のところに届きました。そんなパーフェクトなアトモスフィアに包まれて、「私は今Brooklynにいます」って、初めて言える気がしました。

 まずは、何を書こうかでなくて、なんかモヤモヤっとしている表面の出したい言葉をとにかくタイピングすることにしました。何で書けないのかなとか? そういう思いの方をまずは出すことから。
 パチパチタイピングをしていると、「パチッ」。なぜか思ったよりも早くパソコンの充電が切れました。まあでも空港までの時間をみなくてはいけないので、丁度いいころです。  
 そのお店のクマの形をしたパンも気になっていたけれど、もうお腹も一杯になったのでお店を出ました。

 帰り際、気になっていたおもちゃさんへ。甥のプレゼントを探すことに。NY SUBWAYのミニカーとも思いましたが、隣には本屋もあってそちらもチェック。ありました!『スパイダーマン』の絵本です。たしかハマっていたはず。英語の勉強にもなりますしね。丁度残っていた5ドルで買えました。



 宿に戻っていく道あと数メートルで、パラっと雨が降り始めました。玄関を開けるとオーナーがお掃除をしていました。そこでようやくちょっと話すことができて、なんと最初の日に私がブロガーだという話をしておいたので、たぶんBooking.comからFacebookページへ飛んで、私のブログを見てくれたのでしょう。「日本語は分からないけれど、レイアウトや写真などよくできてるね!」と感想を伝えてくれました。私の仕事のことは欧米では「ライフコーチ」というと、すぐにわかってもらえるので、あのTOP画面のクマと私の写真のことも理解してくれたり。オーナーも個人事業主だから、ビジネス目線で話せる方なのだなと思いましたし、そんなところもアメリカンだなと。1対1の英会話ならOK。



 出発の5分前にUberをPOOLで手配しました。すぐに来るんですよ本当に。私が宿をでるときには、土砂降りの雨に変わっていました。今までずっと晴れていたのに、私が帰るときには雨なんて、ブルックリンが泣いてる。



 スマホでいろいろと見ながら乗っていると、気づいたら二人組が途中から乗ってきました。初の相乗り。途中で降りて、また私一人になりました。Uberは相乗りになったとしても、予定時刻を超えることはなく、ちゃんと予定の時間までに目的地についてくれるので助かります。午後4時にJFKに到着。ブルックリンから$25で辿りついてしまいました。

 相変わらず雨は止まず…。早めに出国審査も済ませて、1時間半くらいは余裕がありました。それにしてもこの国はiPhoneがどこでも充電できるんだな。律儀に充電器を持ち歩いているのは日本だけなのか? 気軽にお店で充電をさせてもらっている人がいたり、コンセントがあればどこでも差し込んで充電。日本人からしてみたら珍しい光景でした。

 そろそろ時間かなと思って搭乗口へ行ってみると、悪天候のため30分遅れるとの情報。なので、近くの本屋さんをチェックする時間にしました。



 私が知っている本がありました。コーチの仕事を始めたばかりの時に読んだ「ストレングスファイダー」という本で、自分の強みをテストがネット上で受けられるID付の本です。その本の最新版が売られていました。
 おもむろにページを開いてみると、なんと私の強みのページ「達成欲」を丁度引き当てました。そこを読んでいると、「あなたは1日のスタートは、いつもゼロのような気持ちで始める」と書いてあり、まさにこれから書こうとしている『ONE DAY ONE UNIT』のことでした。これは間違えなく神様からのメッセージ! 

 飛行機は到着遅れながらも乗ることができたのですが、今度は、「離陸待機20機で、いつ飛べるかわかりません」とのアナウンスが。結局プラス2時間離陸できずに待っていました。お陰でANAスナック2回支給です。

 機内の映画は、7月に日付が変わっていたのもあって、新しいラインナップに。中でも『マイ ビューティフル ガーデン』が気になりました。日本では4月に上映していたようです。 
 植物嫌いな女性が、植物好きな初老の男性からガーデニングの素晴らしさを教わることで、人生を輝かせていく様を描いたイギリス映画です。このレビューは別にまた書くとして、その主人公の女性は作家になることが夢なんですね。その前に庭の手入れをしなくてはならないのですが…。涙なくしては見ることができませんでした。ビジュアルは、映画『The Royal Tenenbaums』のウェス・アンダーソン監督が創る世界とちょっと似ていました。ハートウォーミングでもあり、アートな作品でした。

 本屋と映画。この2つでクリエイティブが自然と引き出されました。頭で考えていてもできないのはわかっていたから、なにかこうしてインスピレーションソースがくるのを待っていたんです。どこのコンセントも電源取り放題のUSAのお陰で、PCの充電は1時間半ほど残っていたので、睡眠モードの機内の中でライトを照らして執筆開始。
 「はじめに」をどう始めるか? が一番の課題でしたので、とうとうクリアしました。



 離陸してからは順調なフライトで、2時間半遅れの23時30分に羽田空港に到着しました。今度は終電のモノレールに間に合うかどうか? 私がスピーディーに出国ゲートを出たとしても荷物が来ないと。一番早くピックアップできる場所にて待機していました。母からも心配するメールが来てました。きっと業務連絡のブログを見てくれたのでしょう! 

 幸いモノレール乗り場はすぐで、電車到着7分前にホームへ。友達から「帰ってきた?」と今度はメッセージが。親以外にもこうして心配してくれる友達やさしいです。私もそういう人でありたい。私がそれを開けた瞬間「お!開封」と、私が返事をする前にメッセージをくれました。

 羽田空港から40分で家に到着しました。早速、洗濯ものをしてから就寝。相変わらず時差ぼけなしで、朝8時から起きてブログを書いています。

 私にとってはブログは振り返る時間。よくコーチングセッションで「過去を再構築する」ための対話をすることがあります。「あれでよかったのかな?」と思いつつ、きちんと検証もしないで置いておいた過去は、潜在意識の中の×印となって、トラウマや無意識の恐怖心を生み出してしまうことがあります。それは20年前の過去をそのままにしている人も少なくありません。歳を重ねるほど過去は増えていきます。私もきっとこうして旅のことを翌日までに振り返るということをしていなかった場合、「この旅行は本当によかったのかな?」という感じのまま、また普段の東京の暮らしに戻るのでしょう。でもこうして振り返る習慣を持っていることで、私は過去をいつも花丸にして、またゼロから未来へと進んでいるのだと思います。

(Fin)